鷹、小久保新監督が就任会見「美しさが欠けている」 4年ぶりV奪回へ…王イズムを継承
2021年は1軍ヘッドコーチ、2022年から2軍監督を2年務めた
ソフトバンクは23日、福岡市内のホテルで小久保裕紀新監督の就任会見を行った。紺色のネクタイで登場。「球団から求められていることは当然勝つこと」と意気込んだ。2024年、4年ぶりのV奪還を目指してチーム再建を託されることになった。背番号は2軍監督時代と同じ「90」を背負う。
チームは今季、71勝69敗3分けで3位。7月には12連敗を喫するなど、チームの波は最後まで大きかった。クライマックスシリーズはファーストステージで敗れ、終戦した16日の夜、藤本博史前監督の退任が発表された。2020年の日本一以降、3年間栄冠から遠ざかっている。2021年は1軍ヘッドコーチ、2022年からは2年間、2軍監督を務め現場での経験を積んできた。
小久保新監督は現役時代に王貞治監督(現球団会長)のもとでプレー。「その王監督時代に築かれたイズムを継承しながら、もう一度チームに浸透させられるよう努めていきたいと思います」と話した。カギとなるのは柳田悠岐、近藤健介両外野手ら主力の存在。「同じ方向に向かっていくためには主力の手本意識は欠かせない」と信頼を置く。
2軍監督時代も1軍の試合はテレビで観戦。「1つ違和感を覚えているのは、『強い、勝つ』のは大切ですが、美しさ、美意識が欠けているのではないかなと思います。いかに美しくあるかというのをお互いの共通認識として持っていきたい」。見られる意識を高めることを促した。具体的な“美しさ”については「それを言ってしまうと強制になる」と濁したが、「良いプレーをするという優しさの前に、嫌なことをしない優しさもある」とモラルある行動を徹底させるつもりだ。
この日の夜には宮崎に戻り、再び「みやざきフェニックス・リーグ」の指揮を執る。26日には初のドラフト会議も控えている。もう1度、常勝時代を築くために、ミスターホークスが先頭に立つ。
(Full-Count編集部)