ひき逃げで3年収監…元全米ドラ1の「とんでもない旅路」 37歳で幸運の“棚ぼた世界一”

トロフィーを掲げるレンジャーズのマット・ブッシュ【写真:Getty Images】
トロフィーを掲げるレンジャーズのマット・ブッシュ【写真:Getty Images】

37歳のマット・ブッシュは元全米ドラ1…9月下旬にレ軍に加入し世界一に

 球団創設63年目で初の世界一になったレンジャーズで、1球も投げずにチャンピオンズリングを手にする“元問題児全米ドラ1”がいる。37歳のマット・ブッシュ投手は9月にレンジャーズに加入し、プレーオフのロースターに入るも登板なし。ファンは「ものすごい復活劇」「なんというとんでもない旅路」などと波乱万丈の野球人生に注目している。

 ブッシュは2004年に全米ドラフト1位でパドレスに入団も、契約直後にバーで起きた喧嘩に加わり、出場停止処分を受けた。その後投手に転向したが、2009年には傷害事件を起こし、パドレスを戦力外に。移籍したブルージェイズでも、酩酊状態で傷害事件を起こして解雇された。

 2012年には免許停止期間中に飲酒運転。バイクに乗っていた72歳の男性をひき逃げして逮捕された。それでも約3年間の収監を経て、2016年にレンジャーズでメジャーデビューを遂げ7勝をマーク。今季はブルワーズで12登板も7月にDFA(事実上の戦力外)となった。

 そして、昨季途中まで所属していたレンジャーズに9月下旬に復帰。プレーオフではワイルドカードシリーズと地区シリーズのロースターに入り、登板はなかったもののチームは破竹の進撃で勝ち抜き、頂点に駆け上がった。

 米野球メディア「トーキン・ベースボール」がSNSでこうした経緯を紹介すると、ファンは続々反応。「それでもジャッジより先に(優勝)リングを手にした」「野球に恋せずにはいられない」「信じられないような、ありえないような道のり。罪滅ぼしは終わったね」とコメントが並んだ。

(Full-Count編集部)

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