ハムの救世主に? 逸材23歳の衝撃数値「1.38」…わずか4登板も見せた“大器の片鱗”

日本ハム・金村尚真【写真:羽鳥慶太】
日本ハム・金村尚真【写真:羽鳥慶太】

日本ハム金村は今季4登板ながら指標ではトップの数値をたたき出した

 最下位脱出へ、救世主となるか――。来季で2年目を迎える日本ハムの金村尚真投手に期待が高まっている。今季は4月に右肩痛で長期離脱したが、9月に復帰すると2勝目を挙げた。わずか4試合の登板となったが、防御率は1.80。投球数は少ないものの、他のデータを見てもどれもリーグトップレベルの数字を残している。

 今季の日本ハムの先発陣は2桁勝利はゼロ。上沢直之、加藤貴之、伊藤大海の3人が規定投球回に到達したが、上沢はポスティングによるメジャー移籍に挑戦することを表明した。さらに加藤貴もFA権を取得。去就が未定になっているが、最悪2投手が先発ローテーションから抜ける可能性がある。

 金村は富士大からドラフト2位で入団。開幕ローテーションに名を連ね、4月9日のオリックス戦で6回2失点でプロ初勝利を挙げなるなど3試合に先発も、4月に右肩痛で2軍落ち。9月22日の楽天戦で復帰すると、7回途中3安打無失点の好投を披露した。

 セイバーメトリクスの観点から野球の分析を行株式会社DELTA(https://1point02.jp/)の指標で見ると、数字もトップレベルであることがわかる。与四死球、奪三振、被打球による投手評価であるtRAは1.38。これは規定投球回を超えた選手でリーグトップであるオリックス・山本由伸の数字1.69を超える。

 1イニングあたりに与えた走者の割合であるWHIPは0.92。規定投球回を超えた選手でこの数字を上回っているのは阪神・村上頌樹と山本だけとなっている。四球率も5.2%(25投球回)、2軍でも4.1%(30投球回)と低く、奪三振割合と与四球割合の差であるK-BB%も18.6%はリーグ2位に匹敵する数字だ。大学4年間ではリーグ戦で36試合に登板し、四死球はわずか25個。プロの舞台でも、持ち味を発揮している。

 来季は上沢、加藤貴の去就が不透明で抜けた場合大きな痛手となる。いまだ4登板だが、大器の片鱗を見せた23歳の来季に期待がかかる。

【動画】「フォーム山本由伸みたい」 ルーキーながら堂々投球…日ハム・金村は「変化球キレエグすぎ」

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