DeNA今永昇太、会見で異例の謝罪「優勝できなかった」 ポスティングでの米挑戦発表

会見を行ったDeNA・今永昇太【写真:田中健】
会見を行ったDeNA・今永昇太【写真:田中健】

新たなチーム選びは「自分の可能性が無限大に広がる、そういうチームが一番大切」

 DeNAの今永昇太投手が13日、横浜スタジアム内で会見を開き、ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指すことを表明した。11日には球団側が容認したことを発表。DeNAでの8年間を振り返り「優勝できなかったというところをもの凄く申し訳ない気持ちでいっぱい」と、異例の謝罪を行った。

 会見冒頭では、起立して「私、今永昇太はポスティングシステムを利用してMLBに挑戦することをご報告いたします」と挨拶。決断に至る過程では、メジャーでのプレー経験のあるオリックス・平野佳寿投手やロッテ・澤村拓一投手ら多くの選手・同僚に相談をしたといい、「みなさん口を揃えていってくれたのは、誰しもがそこに立てるわけではないので、権利が少しでもあるのなら挑戦しないよりは、した後に何かが見えるのではという言葉をいただきました」と語った。

 メジャーを意識し始めたのは、2017年に侍ジャパンに招集されてからといい、「国際大会の楽しさ、しんどさだったり、そういったものを経験していくにつれて、だんだん米国の野球がどういう野球なのか、そういった思いが出てきました」と話した。今後のチームを選ぶ基準としては、「自分のポテンシャルを信じて、自分の可能性が無限大に広がる、そういうチームが一番大切かなと思います」と希望を述べた。

 DeNAでの8シーズンを振り返り、「まずは優勝できなかったというところをもの凄く申し訳ない気持ちでいっぱいです。僕自身のせいで負けてしまった試合もたくさんあるので、まずは優勝できなかったことをファンの方々、応援してくださった方々に謝らないといけないと思います」と、会見で謝罪をする異例の対応を見せた。

 ファンに対しての思いを問われると、「このポスティングを快く承認してくださったベイスターズの萩原統轄本部長ならびに球団の方々、本当にありがとうございます。いい時も悪い時もたくさんの声援をファンの方からはいただいたので、これからもそういった声援をいただけるに値する選手でありたい」と感謝を述べた。

 今春のWBCでは決勝・米国戦の先発を任され、その存在を世界に知らしめた。大舞台での経験が今回の決断に影響したわけではないとしつつも、「球場の雰囲気だったり、飲まれそうになる状況だったり、その中でも野球を楽しもうという気持ちが生まれたので、そういった経験ができたのは今に生きている」と話した。

 プロ8年目の今季は、22試合に登板して7勝4敗、防御率2.80、174奪三振で自身初タイトルとなる最多奪三振に輝いた。NPB通算165試合に登板して64勝50敗、防御率3.18。日本球界屈指の左腕には、メジャー球団からも高い関心が寄せられている。

【実際の写真】深々とした礼に人柄が滲み出る 米挑戦を表明した今永昇太の凛とした会見の様子

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