高校時代は中日・石川昂の控え投手も…準硬式で大化け 最速147キロ右腕が目指すNPBの舞台

東西対抗日本一決定戦に登板した中京大・道崎亮太【写真:橋本健吾】
東西対抗日本一決定戦に登板した中京大・道崎亮太【写真:橋本健吾】

東日本選抜として出場した中京大・道崎亮太投手が2イニングを1安打無失点

 高校時代は控え投手も、プロ注目の右腕として聖地に返ってきた。14日に甲子園で行われた「全日本大学準硬式野球 東西対抗日本一決定戦」は、東日本選抜が6-4で西日本選抜に勝利した。今秋のドラフト会議前にプロ志望届を提出した中京大・道崎亮太投手(4年)は今大会最速の146キロをマーク。準硬式で過ごした4年間について「野球の技術も上がった。プロを目指していきたい」と語る。

 準硬式界が誇る剛腕の出番は、1点リードの7回に訪れた。「緊張はしましたが、楽しむことだけを考えてマウンドに立ちました」。先頭打者の初球にいきなり144キロを計測。その後はスプリットで左飛に抑えると、次打者には146キロをマークし球場はどよめきに包まれた。

 道崎は任された2イニングを1安打2奪三振無失点の快投。140キロ中盤を連発しリードを守り勝利に導いた右腕は「球速は148キロ(自己最速の)を狙っていたのですが(笑)。そこはもう少し自分の体の使い方を修正して、もっと出せるようにしたいですね」と充実した表情を見せた。

 4年ぶりに甲子園のマウンドに戻ってきた。東邦時代の2019年・選抜大会ではエースで4番の石川昂弥内野手(現中日)の控え投手として平成最後の甲子園優勝を経験。当時の最速は139キロ。2回戦の広陵戦では10点リードの9回に登板し甲子園デビューを果たしている。

 だが、公式戦での登板は3年間でその1度のみ。進学の際は硬式野球部に進む同級生も多くいたというが「新しいことに挑戦したいのと、投げる機会が欲しかった」と、中京大の準硬式を選択。硬式に比べるとマイナー競技だが、自らを追い込み球速は約10キロアップ。プロスカウトからも注目されるまでに成長し「自分としてはいい4年間で楽しく仲間と過ごせた。野球の技術も上がって、全く悔いはないです」と、大学生活を振り返る。

 大学卒業後は、独立リーグで再び硬式に挑戦するつもりだ。東邦で同級生だった中日・石川昂と対戦することを目標に掲げ、すでに硬式球でトレーニングを行っている。「体をまた1から作って、やる以上はNPBを目指していきたい。いつか同じ舞台で活躍できれば」。大学で選んだ準硬式は決して遠回りではない。指名漏れの悔しさを糧に最速147キロ右腕はこれからも夢を追い求めていく。

【実際の動画】大会最速の146キロ! 中京大・道崎が甲子園で投じた剛速球

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