大谷翔平は900億円契約でも“黒字”になる? 球団幹部が断言する異次元「市場価値」

エンゼルスからFAとなった大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルスからFAとなった大谷翔平【写真:ロイター】

最大で約888億円になる可能性も「財務部門も彼に興味」

 エンゼルスからフリーエージェント(FA)となっている大谷翔平投手の契約規模はいくらになるのか――。米メディアが様々な予想をしている。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」の敏腕記者ケン・ローゼンタール氏は「手にすることができる可能性のある金額が(最大で)6億ドル(約888億円)に押し上げられる」とも話している。

 大谷は右ひじの手術の影響で来季は投手としては全休し、打者に専念するとされている。各球団幹部は投手として何年に戻ってこれるのか、また、2度の手術を経験している中、この先何年間投手としてプレーできるのか。大谷の意向を模索している。

 しかし、ローゼンタール記者は「投手・大谷」の今後だけがFAにおいての価値を決めるわけではないという。「彼の超越したスターパワー(スター性)も、彼のもう一つの魅力である」と、その人気ぶりが市場価値を引き上げると指摘する。

 とあるア・リーグの幹部はサッカー界のレジェンド、リオネル・メッシを引き合いに出した。メッシはアルゼンチン代表としてワールドカップ優勝を果たした後、昨年7月、メジャーリーグサッカー・インテル・マイアミCFと2年半の契約。現在は米国全土でメッシのユニホームが売られるなどサッカー界を変えた。

大谷はスポンサー契約などで少なくとも約52億円を稼いだと試算されている

 同球団幹部は「オオタニは(メッシと)同じようなアプローチができると思う」と話す。国際的にみて野球人気はサッカーほどではないため、大谷のユニホームを世界中の子どもが買うことには疑問だが、球団編成以外にも「マーケティング部門や財務部門(ファイナリス)も彼の影響力に興味を持っているのだ」とローゼンタール氏は訴える。

 昨季、エンゼルスは公表していないが、米経済誌「フォーブス」によると、大谷はスポンサー契約などで少なくとも3500万ドル(約52億円)を稼いだと試算している。それらを考慮すると、ローゼンタール氏は「(マイク・)トラウトの契約額を上回る4億5000万ドル(約666億円)からスタートさせる。それに1億5000万ドル(約222億円)のインセンティブ(出来高制での報奨金)を追加すると、彼が手にすることができる可能性のある金額が(最大で)6億ドル(約888億円)に押し上げられる」と推測した。

 今までにない二刀流のFA。莫大な金額になるからこそ、各球団が慎重になるのも無理はない。「各球団はオオタニと会い、彼の優先順位を理解し、オオタニがどれだけ投手を続けたいのか、そしてどの位の期間続けたいのかを見極めたいだろう」とローゼンタール氏。ウィンターミーティングまで残り約2週間。各球団も決断が迫られている。

(Full-Count編集部)

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