回転寿司50皿…大型18歳は「将来の中軸候補」 グリエルに魅了されたDeNA育成3位
DeNA育成3位・小笠原は「憧れていたユニホームを着られてうれしい」
DeNAは24日、横浜市内のホテルで新入団選手記者発表会を行った。小学生時代から熱烈なベイスターズファンだった育成3位・小笠原蒼内野手(京都翔英高)は「憧れていたユニホームを着られてうれしい。まだ背番号は3桁ですが、早く支配下登録してもらってファンの前でプレーしたいです」と目を輝かせた。
高卒選手ながら180センチ、92キロというガッチリした体から放たれるフルスイングが最大の持ち味だ。球団スカウトも「スイングに強さと柔らかさがある。素材型ですが、遠くに飛ばす能力は魅力。鍛えていけば将来クリーンアップ候補として勝負できる」と大きな期待を寄せる。
愛知県出身の小笠原は、小学生の時にナゴヤドーム(現バンテリンドーム)を訪れた。そこでユリエスキ・グリエル内野手が本塁打を放ったのをキッカケに足繁く通うようになり、心を奪われたのが筒香嘉智内野手の豪快なアーチだった。気付けば4歳上の兄とともにベイスターズファンになっていた。
スタンドから胸をときめかせて見つめていたグラウンド。試合前には、三浦大輔投手(現監督)が外野で入念にウオーミングアップやキャッチボールをしていたのが印象的だった。サインをもらい、握手をしてもらったことも。そんな“番長”とこの日同じチームの一員となって再会。「三浦監督に自信を持って小笠原を使おうと言ってもらえる選手になれるように」と気持ちを新たにした。
背番号は憧れ筒香の「25」をもらい「125」に…「いずれ同じ番号を」
背番号「125」は憧れの存在である筒香が付けていた「25」から取ったもの。打撃フォームも意識しているそうで「筒香さんが25でプレーしているのをずっと見ていた。今は『1』が付いていますがいずれはなくなって、筒香さんと同じ番号を背負って、今はバンテリンドームですけどナゴヤドームで本塁打を打てたらなというのがあります」と夢を描いた。
京都翔英高では下級生のときにチームが勝てない時期が続き、監督に「僕を4番で使ってください」と直訴。使ってもらった試合で本塁打を打ったこともあり、強い気持ちや勝負強さも魅力だ。スカウトが「気遣いもできるし性格もいい」と話す人間性もある。この日は心配で朝5時半に目覚めてしまったというのは微笑ましい。
特技を聞かれると「見ての通り体が大きいので大食いが得意です。回転寿司だったら50皿くらい食べます」と無邪気に笑う。「将来は本塁打王を獲れるように頑張りたい。そのためにも、まずは1日でも早く支配下になれるように頑張ります」。無限の可能性を秘める18歳のプロ生活が始まる。
(町田利衣 / Rie Machida)