打の牧&浅村に守備の中野&吉川…多士済々の猛者たち 二塁手は“群雄割拠”の時代
ベストナイン二塁手はともに打撃タイトル獲得の牧秀悟と浅村栄斗
日本野球機構(NPB)は27日、両リーグのベストナインを発表した。二塁手部門はセが牧秀悟内野手(DeNA)で2度目、パは浅村栄斗内野手(楽天)で7度目の栄冠に輝いた。特に牧は、今春のWBCで世界一に輝き、ゴールデン・グラブ賞に選ばれた中野拓夢内野手(阪神)や過去6度の受賞を誇る山田哲人内野手(ヤクルト)、同2度の菊池涼介内野手(広島)を抑えて、堂々の受賞となった。
近年のNPBでは二塁手がハイレベルな戦いを繰り広げている。牧はルーキーイヤーこそ一塁と兼任も、翌2022年からは二塁に固定された。今季も全143試合に出場して、最多安打と打点の2冠に輝いた。WBCに続き、11月にも侍ジャパンに招集され、若いチームのまとめ役を担った。
ベストナイン投票で2位につけた中野は今季から二塁に転向し、才能が本格開花。164安打で最多安打のタイトルを獲得するなど2番打者としてチームを牽引して、38年ぶりの日本一に貢献した。前年までは遊撃で課題を残していた守備も無難にこなし、ゴールデン・グラブ賞にも輝いた。
打撃においては浅村も2人に負けてはいない。今季は全試合に出場して、26本で自身2度目の本塁打王に。チームの戦略上、一塁や指名打者での出場機会も多いが、“強打の二塁手”はまだまだ健在だ。
守備では巨人の吉川尚輝内野手が際立つ。守備全般の貢献度を示す「UZR」は、規定守備イニング到達の中ではダントツの「11.8」を記録した。打率が.256に終わり、牧と中野には及ばないが、ディフェンス面で大きなインパクトを残している。
今季は打撃で苦しんだ山田や、大きな離脱もなく10年以上に渡り定位置を守っている菊池もまだまだ見逃せない。他にも、実績十分な外崎修汰内野手(西武)や、中村奨吾内野手(ロッテ)もチームの中心選手として活躍している。若い才能とベテランの存在感が混在するNPBの二塁手事情は“群雄割拠”の時代に突入している。
(Full-Count編集部)