エ軍が大谷翔平を引き留めるには 750億円競争も…利害一致の「最後の選択肢」を米指摘

エンゼルスからFAとなった大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルスからFAとなった大谷翔平【写真:Getty Images】

契約破棄条項が少なくとも1つは付くとみられている

 エンゼルスをFAとなった大谷翔平投手は、メジャー史上最高となる5億ドル(約734億円)を超える大型契約が噂されている。米スポーツ局「ESPN」が「可能性のある5つのFA契約」を特集。幹部らが示唆したというエンゼルスと再契約を結ぶ“唯一の方法”を提言した。

 オプションについてみてみると、まずは契約破棄条項が少なくとも1つは付くとみられている。30歳を迎えている来オフ、投手としてどのように復調するか見えてくる時に再びFA市場を試すことができるような契約を求めるのは理に叶っている。

 ある幹部は、規模は小さいが、トミー・ジョン手術から回復中だったリリーフのチャド・グリーンがブルージェイズと1月に結んだ契約を例に挙げたという。2023年は基本給225万ドル(約3億3000万円)。それに3年2700万ドル(約39億6000万円)のチーム側オプション(契約選択権)と2024年にグリーンが年625万ドル(約9億1000万円)での契約を選択する権利がついたものだった。ともにその権利を行使せず、推定2年2100万ドル(約30億8000万円)で契約した。

 これをもとに大谷の契約を考えると、2024年は投げないことが見込まれているので総額は下がるが、指名打者としては史上最高額の3000万ドル(約44億円)の契約とする。その後は大谷側が高額なチーム側オプションの設定を求めることを考えて、9年5億ドル(約750億円)と仮定。この契約権をチーム側が行使しない場合に備えて、大谷側の1年、例えば5000万ドル(約73億4000万円)のオプションもつけるとする。よって「彼にとっては2025年チームに残る価値がある」と記事は言及した。

 この権利を行使しない場合に備えて、それぞれ違う額でのオプションも設定しておき、互いに同意した場合のみ有効とする。これによって双方ともに、最後の選択肢が残ることになる。

 この類の契約に、最も理に叶うチームがエンゼルスなのだ。「彼らがオオタニを連れ戻すのに最も良い道筋は、心地よさだ。彼はオレンジ郡に住むことが好きだと誰もが言っている(通訳で相棒であるイッペイ・ミズハラがアナハイムの15マイルほど北にあるダイヤモンド・バーで生まれ育ったこともマイナス要素にはならないだろう)。その上(エンゼルスで)トミー・ジョン手術からのリハビリを行い、その後ずば抜けた二刀流選手になった。来季は慣れ親しんだ要素を頼ることができる。もし彼がロン・ワシントン新監督の下での方向性に満足するなら、単に残るかもしれない」と推測した。

(Full-Count編集部)

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