親友が号泣…突然の別れに「本当にいなくなるのかな」　吉田輝星が感じた不思議な感覚

オリックスにトレード移籍した吉田輝星「もう1回、自分を見つめ直していきたい」

　涙を流してくれた盟友に、元気な姿を見せつける。日本ハムからオリックスにトレード移籍した吉田輝星投手が29日、大阪・舞洲の球団施設で入団会見を行った。24日に黒木優太投手との交換トレードで移籍が発表。5日後には会見が開かれ、新背番号は23に決まった。

　トレードを伝えられた直後は「気持ちの整理がつかなかった」と心境を明かしたが、福良GMから「B」の帽子を被せてもらうと「ようやく落ち着いてきて、オリックスで頑張ろうとなってきた」と新天地での活躍を誓った。

　吉田は2018年ドラフト1位で日本ハムに入団。2022年に51試合登板を果たすなど、プロ5年間で64試合に登板し、3勝9敗、防御率6.23の成績だった。今季は3試合の登板にとどまり「進化しないと生き残れないと思う。新しい環境になって、もう1回、自分を見つめ直していきたい」と目をギラつかせた。

　移籍が決まると日本ハムの同期入団メンバーが送別会を開いてくれた。野村佑希内野手や万波中正外野手、柿木蓮投手らが参加し「僕以外の人たちがどんどん泣いてくれて、不思議な感じだったんですけど、すごく嬉しかったです」と仲間に感謝した。

　なかでも万波の涙が止まらず、大号泣。来季は対戦する可能性が高く「とくに初対戦は一生、僕らの中でネタになると思うので、絶対に抑えたいなと思います。（万波は）同じチームに居ても良い選手だなというのはあるので、対戦するのがすごく楽しみです」と強く拳を握った。

　かつての仲間との対戦は「全然、想像できなくて……」としみじみ。送別会で周囲が泣いたことには「悲しいですけど、5年もずっと一緒にいたので。（一緒にいるのが）当たり前すぎて、本当にいなくなるのかなと。不思議な感覚でしたね」と振り返った。

　4連覇を狙う中嶋オリックスに“新戦力”が加入。かつて甲子園を沸かせたスターが、新たなスタートを切る。

（真柴健 / Ken Mashiba）