現役ドラフトでロッテへ…26歳が穴埋める? “大化け”予感漂う球界上位の「5.0」

西武からロッテへ移籍となった愛斗【写真:小林靖】
西武からロッテへ移籍となった愛斗【写真:小林靖】

愛斗は今季西武で開幕から40試合連続「右翼」で先発出場した

 2023年度の現役ドラフトが8日に行われ、愛斗外野手が西武からロッテに移籍することが決まった。今季開幕スタメンを掴むなど序盤は右翼に定着していた26歳。ロッテにとっては“弱点”を埋める補強になるかもしれない。

 開幕から40試合連続「右翼」で先発出場し、強肩と守備範囲の広さを生かしただけでなく、序盤は猛打を振るってレギュラーに定着しかけた愛斗。しかし徐々に打率が低下し、最終的に73試合で打率.214、4本塁打、15打点だった。

 セイバーメトリクスの指標などを用いてプロ野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、守備全般での貢献を示す「UZR」は300イニング以上守った選手(愛斗は489回2/3)で12球団3位の5.0という高い数値だ。121試合に出場した昨季は-2.0だったことを考えると、成長していることも分かる。

 ロッテは今季、チーム全体の右翼の「UZR」は11位の-7.7で、パ・リーグでは最下位と苦戦した。先発は荻野貴司が49試合、平沢大河が35試合、岡大海が28試合、山口航輝が12試合など11人が務め、正右翼手を固定することができなかった。故障がなければ2021年にはゴールデングラブ賞を獲得した荻野が有力だろうが、今季の「UZR」は-2.0(375イニング)と振るわなかった。

 愛斗は今季イースタン・リーグでは打率.304、5本塁打、21打点をマークしている。2015年ドラフト4位で花咲徳栄高から入団し、来季でプロ9年目。新天地でチャンスをつかみ“大化け”する可能性は大いにありそうだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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