鈴木誠也が「神」と呼ぶ先輩 衝撃受けたポーカーフェイス「一喜一憂しない」

「ASICS FANGトークショー&キャッチボールイベント」に参加したカブス・鈴木誠也【写真:宮脇広久】
「ASICS FANGトークショー&キャッチボールイベント」に参加したカブス・鈴木誠也【写真:宮脇広久】

丸は今季、移籍後ワーストの打率.244、18本塁打47打点

 巨人・丸佳浩外野手は9日、アシックスジャパンが都内で開催した「FANGトークショー&キャッチボールイベント」に、広島時代にチームメートだったカブス・鈴木誠也外野手とともに出演。5歳下の後輩から復活に太鼓判を押された。

 丸は5年契約最終年の今季、打率.244、18本塁打47打点で巨人移籍後ワーストの成績に終わった。4月に35歳となる来季は、勝負の年になる。「今季は個人的にもチーム的にも、よくないシーズンだった。来季は阿部(慎之助)新監督の下で心機一転、日本一へ向かってやっていきたい」と誓う。

 阿部監督が現時点で来季レギュラー確定を、一塁・岡本和真内野手、三塁・坂本勇人内野手、遊撃・門脇誠内野手の3人としていることを念頭に、「外野手のレギュラーはいないとおっしゃっているので、それに向かって勝負していけるように、フレッシュな気持ちで臨みたい」とも語った。

「丸さんは“一喜一憂しない神”です」と評したのは鈴木だ。「本当にすごいと思っていますし、他の選手たちも『化け物だ』と言っています」とも。打てても打てなくても、調子が良くても悪くても、内心の動揺を一切見せず、ポーカーフェイスでプレーを続ける丸の姿に、誰もがすごみを感じていると言う。

2015年に不振も翌年復活、2017年から2年連続MVP

 丸自身は「僕は毎日、試合中にメモを取っています。(反省点などを)字にして、自分の書いた字を読むと、結構落ち着きますし、そこで一旦リセットできます」と“一喜一憂しない”秘訣の一端を明かした。

 また、鈴木は「丸さんって“ザ・安定”なので、たぶん大丈夫です」と先輩の復活に太鼓判を押す。「丸さんはたまに、とぺっと(成績が)落ちる年がありますが、また盛り返して同じ数字をぐーっと出していく人です。広島時代にも打率が2割4分台の年がありましたが、翌年にはキュンと上がりましたから」と根拠も述べた。

 鈴木が「成績がとぺっと落ちた年」と言うのは、丸が広島時代の2015年にリーグ最多の130三振を喫し、打率.249(19本塁打63打点)と低迷したことを指しているようだ。丸は翌2016年にいずれも自己最多の20本塁打・90打点をマークし(打率は.291)復活。この年が広島のリーグ3連覇のスタートとなった。翌2017年と18年には2年連続MVPに輝いている。

「丸さんには、僕が18歳の新人の時からお世話になっています。当時もすでに1軍で活躍されていましたが、気さくに話してくださり、たくさんいじってくれて、すごくやさしい先輩でした」と鈴木は感謝。丸は「リーグは違いますが、来季数字で負けないように頑張ります」と返した。まだまだ老け込む歳ではない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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