登板なしで翌年戦力外、日本一貢献左腕や開幕投手も FA“宣言残留”の明暗
2023年度FA宣言7選手のうち、平井、石田、田村が残留を決めた
2023年度にフリーエージェント(FA)宣言した7選手のうち、西武の平井克典投手、DeNAの石田健大投手、ロッテの田村龍弘捕手は残留することが決まった。毎年いる“宣言残留”選手だが、翌年の成績はどうなっているのだろうか。ここでは最近3年間の例をみてみる。
2022年オフには、3人が宣言残留となった。西武の外崎修汰内野手は今季も136試合に出場して打率.260、12本塁打、54打点とチームを支えた。阪神の岩崎優投手は60試合で防御率1.17のフル回転で38年ぶり日本一に貢献。阪神の西勇輝投手は防御率が3.57と悪化したが、18試合で8勝(5敗)を挙げた。
2021年オフは、西武の岡田雅利捕手とDeNAの大和内野手。岡田は2021年の34出場から、2022年は左膝手術の影響もありわずか1試合出場にとどまった。なお今季も3月に左足の手術を受けて1軍出場はなかった。大和は2021年が106試合で打率.252、2022年が91試合で打率.247とほぼ横ばいだった。
2020年オフの宣言残留は4人。西武の熊代聖人外野手は2021年に60試合の出場で打率.286と、2020年の38試合で打率.100から大きく成績を上げた。増田達至投手は2020年の48試合で1ホールド、防御率2.02から2021年は33試合で1ホールド、防御率4.99となった。
2020年に5登板で防御率0.00だったロッテの松永昂大投手は、2021年は1、2軍を通じて登板なしに終わり、同年限りで戦力外となり育成で再契約した。ヤクルトの小川泰弘投手は、2020年は自身5年ぶり2度目の2桁となる10勝、防御率.461という成績。2021年は開幕投手と務めて23試合で9勝6敗で、防御率は4.14とやや良化した。
残留が前提で宣言する場合と、他球団の評価を聞いて熟考した上で残留するパターンがあるが、愛着のある“古巣”に残る選手は多い。平井、石田、田村も慣れ親しんだユニホームでチームの優勝のために全力を尽くす。
(Full-Count編集部)