今季15敗でも…勝ち取った54.3億円 米で高まる先発需要、高額契約は“大谷効果”か
ジオリトが2年総額54.3億円でレッドソックスと契約合意と米報道
ガーディアンズからフリーエージェント(FA)となっていたルーカス・ジオリト投手が29日(日本時間30日)、レッドソックスと2年契約に合意したと米スポーツ局「ESPN」の敏腕記者ジェフ・パッサン氏が伝えた。今季8勝15敗、防御率4.88と大きく負け越したが、総額3850万ドル(約54億3000万円)の高額契約を勝ち取った。
ジオリトは今季、3球団でプレー。ホワイトソックスでは21試合で6勝6敗、防御率3.79の成績を収めていた。トレード期限前にエンゼルスに移籍したが、6試合で1勝5敗、防御率6.89。その後、ウエーバーにかけられ移籍したガーディアンズでも1勝4敗と大きく負け越し、結果的に借金7でシーズンを終えていた。
ジオリトだけでなく、今オフ、投手の高額契約が増えている。オリックスからポスティングシステムでメジャー移籍を目指していた山本由伸投手はドジャースと12年総額3億2500万ドル(約458億円)で契約。ゲリット・コール投手が2019年にヤンキースと結んだ9年3億2400万ドル(約457億円)を抜き、二刀流の大谷翔平投手を除けば、投手史上最高額となった。
この価格高騰は大谷がドジャースと結んだ10年7億ドル(約987億円)の超大型契約の影響とみる目も。米ヤフースポーツのクリス・クウィック記者は以前、「一度選手が新たな標準を設定すると、それがリーグ全体で水準を引き上げる」「今冬にまだ契約が決まっていないフリーエージェントは、彼の記録的な報酬に続いて、さらに数百万ドル多くの金額を手に入れる可能性がある」と話していた。
今オフのFA市場ではサイ・ヤング賞左腕のブレイク・スネル投手がいまだ去就が決まっていない。日本選手では今永昇太投手、上沢直之投手がポスティングシステムでメジャー移籍を目指している。大谷、山本らの契約は彼らに追い風になりそうだ。
(Full-Count編集部)