「もっと良い色を出せる」叶った願い…ド軍指揮官、シーズン中からあった“大谷愛”
以前からファン公言「全ての監督が彼がもっと良い色を出せると主張すると思う」
エンゼルスからFAとなっていた大谷翔平投手は“大本命”と言われていたドジャースへの入団を決めた。10年7億ドル(約996億円)でその大半が後払いの異例契約を呑んだ球団は他にもあったというが「最終的にここでプレーしたいなという気持ちに素直に従った結果」と話していた。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督も以前から“大谷愛”は隠しきれていなかった。
2023年シーズン、エンゼルスとドジャースの“ハイウェイ・シリーズ”は4試合あった。6月21日(日本時間22日)、23日(同24日)、アナハイムで行われた2試合では、初戦で敗戦投手になったものの、7回を12奪三振1失点の快投を見せていた。
このとき、ロバーツ監督は“大谷ファン”を公言していた。そして、「全ての監督が、自分たちのところ(チーム)でプレーすれば、彼がもっと良い色を出せると主張すると思う」とも。大谷が右肘の手術を行う前だが、すでに加入した時のチーム構想はあったようだった。
12月のウインターミーティングでは、ロバーツ監督がドジャースタジアムで大谷と会ったことを公にして話題になっていた。当時は箝口令が敷かれ、交渉過程を明かすことは“禁忌”とされていた。ただ、「私は嘘をつくような人間ではない。我々が会ったことは、どこかの段階で公になるだろう」とぶっちゃけ。結果的にはこれが“勝利宣言”となった。
ロバーツ監督は米メディアの取材に対し、「ムーキー(・ベッツ外野手)は1番にしたい。彼はそこ(1番)がやりやすいと思う」とし、フレディ・フリーマン内野手との2番、3番を検討すると話していた。また、外野起用も示唆。ついに自軍の選手となり、ロバーツ監督の構想は――。大谷をドジャーブルーに染め上げ、世界一へ、さらなる高みを目指す。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)