タカさんの一言にピリつく現場…　杉谷拳士氏が明かす野球BANの裏話「みんな本気」

2024年も現場復帰の思いはなし「まだまだ飛び回ってやることがたくさん」

　元日本ハム内野手の杉谷拳士氏が、2日に放送されたテレビ朝日系「スポーツ王は俺だ!!」の人気コーナー「リアル野球BAN」で2度目のMVPを受賞した。初回に左中間二塁打、本塁打と躍動。「リアル野球BANは人生そのもの」と意気込んだ“大一番”で最高の勲章を手にした。Full-Count編集部へ特別メッセージを寄せた。

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　2024年、最高のスタートを切ることができました。現役のユニホームを脱いでから約1年。実戦感覚に不安はありましたが、1打席目から杉谷ハリケーンを炸裂させることができました。杉谷ハリケーンと言っても、ただ打席前に頭上でバットをグルグル回すだけなんですけど、まるでサーカス団。おそらく相手からしたら『バットを振るんじゃなくてハリケーンの練習をしてきたぞ』と思ったはずです。

　先制パンチが効きましたね。初回の流れで全てが決まると思っていたので、第1打席にかけてきました。全集中。ここで打てなかったら2024年が始まらない。それぐらいの気持ちで臨みました。

　日本ハムで仲の良かった近ちゃん（近藤健介）から「ゴミみたいな打撃しますね」と言われ、「誰がゴミじゃ。SDGs（エスディージーズ）！　再生可能」と言い返しました。パッと反応できました。相手チームと事前の打ち合わせはありません。あれも良かったですね。

　タカさん（石橋貴明）の配球も冴えてました。横で見ていて勉強になりました。空振りの仕方を見ていますし、前の打席からの繋がりを考えている。「頭に残っているんだよ。スライダーが」と言って、スライダーを選択しない時もあって。やっていることは一流のキャッチャーと同じでした。

　ゴルゴ（松本）さんは、ヒット1本しか打てなかったんですよ。6打席ぐらい抑えられていて、最後の打席前にタカさんが「ゴル兄、ここで打てなかったら、来年は帝京だけでやるからね」と言った時に、本当にベンチがピリッとしました。その後にゴルゴさんからヒットが出て。本当にホッとしていました。そういうのもいいですよね。みんな本気なんです。

　勝った後の打ち上げは最高でした。タカさんはリアルミュート打法を見せたんですが、リアルミュート本人の打撃動画を見て、「ここであいつは力を抜くんだよ」と。打ち上げ中は、こんな感じでずっと野球の話なんです。タカさんの野球BANにかける思いは相当なものがあります。リアル野球BANはタカさんの情熱に引っ張られているところがあります。そこも好きなところですね。

　2024年はもっともっと勉強したいです。北海道の方から「いつ現場に戻ってくるの？」と声をかけていただきますが、まだまだ飛び回って、やることがいっぱいあります。最終的にはファイターズと一緒に人生を終えられたらいいですけど、それまでに、どうやったらエスコンフィールドにお客さんが入るんだろうとか、ファイターズが世界で一番愛される球団になるには、どうしたらいいんだろうとか。そういうことを学んでいきたいです。2024年もエネルギッシュに頑張っていきます。

（杉谷拳士 / Kenshi Sugiya）