大谷翔平に意外な“白髪” 右肘リハビリ、1039億円契約で激動のオフ「新たなスタート」
大谷の頭頂部の目立つところに白髪を発見
驚いた。2メートルほど離れている大谷を、思わず目を凝らして見てしまった。ドジャースタジアムで行われたファンフェスタで、実に半年ぶりの囲み取材。オフが明ける度に「今年も体が大きくなったな」と感心していたが、今年はちょっと違った。頭頂部など目立つところに何本か白髪が混じっていた。
記者は大谷の取材を始めて今年で10年目になる。今オフは昨年9月に受けた右肘手術のリハビリに、人生初のFA交渉。企業からも引く手あまたの超人気者で、休養日もスポンサー関連の仕事があっただろう。日本ハム時代は「オフは時間がない」を口癖のようにしていたが、例年のオフ以上に激務だったように感じる。
10年総額7億ドル(約1039億円)のメジャー史上最高額でドジャース入り。まだ入団2か月も経っていないが、球場のグッズショップは大谷関連グッズがズラリ。この日のベッツ、フリーマンら他の主力選手の取材では、米メディアが大谷関連の質問をぶつけていた。私服でも姿を見せれば、ファンから“MVPコール”。大トリを任されたステージショーで受けた歓声は間違いなく今日一番だった。
「僕は1年目のつもりで入るので。このチームの1年目ですし、そこは今までエンゼルスでやってきた年数はないものだと思って、新たなスタートだと思ってやりたいと思います」。囲み取材では、こう謙遜していた。今季は打者専念となるが、のしかかってくるプレッシャーはチーム随一だろう。
取材中には右肘の大きな手術痕も確認できた。だが、右肘のリハビリは順調そのもので、「今はスケジュール通りに来ている。遅れているわけでもなく、無理矢理早めているわけでもない。そのスケジュールでいけば間に合うと思う」。3月20日に韓国で行われるパドレスとの開幕戦に出場できる見通しを明かした。
今年7月に30歳を迎える。プレーにはまだまだ伸び代を感じさせるが、メジャーではそろそろベテランの域に入ってくる。次の10年。日々忙しく準備を続ける大谷は、一体どんな姿を見せてくれるのだろうか。何本かの白髪からいろんなことを考えさせられてしまった。