稲葉2軍監督が惚れこむハム2人の逸材 将来の4番候補へ…彷彿とさせる名球会入り打者
高卒2年目の藤田大清は「ロッテの福浦選手みたいな感じ」
沖縄・国頭村で行われている日本ハムのファームキャンプでは、若き才能たちが必死に汗を流している。現役時代、2167安打を放って名球会入りを果たした稲葉篤紀ファーム監督は「育成の子たちも含めて、楽しみな選手が本当に多いですよ」と目を細める。中でも、将来有望な“逸材”候補を挙げた。
まずは高卒2年目を迎えた育成の藤田大清外野手。花咲徳栄高から2022年育成ドラフト1位で入団も、昨季は怪我もあって公式戦出場はなかったが、稲葉ファーム監督は「今年は今のところ順調に来ている。だんだんプロっぽくなってきたかな」と話す。
強みはバットコントロールの良さ。「スイング自体はそんなに速く見えないんだけど、捉え方が非常に上手。ロッテの福浦選手(現ヘッド兼打撃コーチ)みたいな感じかなという目で見ている」と評した。
驚いたのは、金子千尋ファーム投手コーチとの“対戦”だった。実戦形式で、現役さながら130キロ台の直球と変化球を交えた130勝右腕の投球をしっかり捉えることに「当てる感覚とがいいので、実戦向きなのかなと。3番とか5番とか、そういうタイプになっていくんじゃないかという感じがする」と19歳の無限の可能性を口にした。
ドラ4・明瀬には「秘めているものを感じるし練習できる体力もある」
さらに「打球が飛ぶし、打球速度も速い。大きく見て、4番タイプなのかな」と称えたのが、ドラフト4位ルーキーの明瀬諒介内野手だ。鹿児島城西高時代は通算49本塁打。18歳の高卒新人ながら10日の紅白戦では“初打席初安打”を放った。
「あまり喋らないタイプだけど、秘めているものを凄く感じるし、練習できる体力もある。4、5年かけてじっくり育てていけば、プロで4番になれる素質は凄く持っているのではないかなと思います」
また有薗直輝内野手と阪口樂内野手の“高卒3年目コンビ”も「だいぶプロの球に慣れてきて、体つきも含めて整ってきた」と勝負の土台はできた。さらに前橋工業高からドラフト5位で入団した星野ひので外野手にも「おもしろいよ、凄くいい。肩もいいし楽しみ」と期待を寄せた。
まだまだ、楽しみな選手はほかにもいる。活きのいい若手が出てくれば出てくるほど、チーム内の争いが活性化し、戦力の底上げにつながる。将来有望な若手たちのステップアップが楽しみだ。
(町田利衣 / Rie Machida)