7死球で怒号…サムスンは「育成めちゃくちゃ」 新庄監督も苦言、現地記者語る低迷の要因

2015年のリーグ優勝以降低迷が続くKBOのサムスン【写真:Getty Images】
2015年のリーグ優勝以降低迷が続くKBOのサムスン【写真:Getty Images】

2015年のリーグ優勝以降低迷が続くKBOのサムスン

 韓国プロ野球(KBO)のサムスンの投手陣の乱調はなぜ起きたのか。17日の日本ハムとの練習試合では7死球を与え物議を醸した。新庄剛志監督からも「とにかく死球が怖くて怖くて」と苦言を呈されることも。昨春WBCも取材した韓国ネットメディアの男性記者は「投手の育成がめちゃくちゃになっているんです」と現状を語る。

 17日の日本ハム戦では初回1死から松本剛に死球を与え、その後も2四死球。球場には怒号も起き、試合が終わってみれば結局8四球、7死球で3-18と大敗した。20日の阪神戦では死球こそなかったが、0-2で完封負けを喫した。

 サムスンはかつて巨人などで活躍したイ・スンヨプ氏がプレーしていた名門。韓国シリーズに17回出場しているが、2015年に5年連続レギュラーシーズン優勝を果たしたのを最後に低迷。昨季はリーグ8位に終わった。

 2015年12月にサムスンのグループ会社である「第一企画」が親会社になったという。同記者によると以降は「支援金が縮小され、有望株を育成するために使うお金、スカウトに使うお金などが不足しています」と明かす。その結果が今回の低迷を招いているという。

 日本ハム戦では、主力級の投手は出ていなかったというが、「7死球は深刻でした。昔のサムスンではありません」と同記者。再び名門が復活するのは、長い時間を要するかもしれない。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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