山本由伸、大谷翔平から「まずまずだな」 2回3K無失点、衝撃デビューも辛口評価
2回には降板が遅れ苦笑いする場面も「ちょっと迷いました」
■レンジャーズ ー ドジャース(日本時間29日・アリゾナ)
ドジャース・山本由伸投手は28日(日本時間29日)、敵地レンジャーズとのオープン戦に先発登板し、2回1安打無失点3奪三振で降板した。上々のメジャー初デビューに「しっかり落ち着いて投げられた」と納得の表情を見せた。
初回、先頭のセミエンを空振り三振に仕留め、メジャー“初アウト”を奪った。続くカーターに中前打を浴びたが、続くラングフォードを三ゴロ併殺に打ち取り、3人で切り抜けた。2回はロウを空振り三振、ハイムを左飛に。タベラスをスプリットでこの日3個目の空振り三振に仕留めた。
投じた19球中16球がストライク。驚異のストライク率84.2%だった。最速は96マイル(約154.5キロ)で昨季のワールドシリーズチャンピオンを圧倒した。「違うチームのバッターに投げるのが初めてだったので、無事登板で来たのが良かったと思います」と振り返った。
この日、ベンチでは大谷翔平投手が観戦。空振り三振に仕留めた際には、拍手を送っていた。山本は「まさか来るとは思わなかったのですごくうれしく思いました」と話した。試合後に大谷にお礼を言ったところ、「まずまずだな」と評価されたことを明かし、報道陣を笑わせた。
2回終了時には一度マウンドに戻り、大谷から“ベンチに戻ってこい”とジェスチャーされる場面も。「ちょっと迷いました。スリーアウトかなと思ったんですけど、ちょっとなんか雰囲気違ったので。間違ったかなと思って(マウンドに戻ったら)間違っていました」と苦笑いした。それでも「本当に落ち着いてはいれましたし、とにかくそこを一つテーマにしてはいたので、よかったと思います」と話した。
オリックスからポスティングシステムを利用し、昨年12月に12年総額3億2500万ドル(約490億円)でドジャースと契約。「日本からこっちに来たという大きな変化があったので、まず1試合を投げられたということがホッとするところでもありますし、これからもっと頑張って行こうと思いました」と安堵の表情も見せていた。
山本はこれまで実戦形式の打撃練習「ライブBP」で2度登板するなど調整を行ってきた。順調に進めば、3月20日から韓国で行われるパドレスとの開幕2連戦で公式戦デビューする予定となっている。