大谷翔平が進める“走塁改革” リードに隠された一足分の秘密…100盗塁も可能にする工夫
リード時に右足を一足分ほど引いてリードを取る、いかにも走りそうなスタイルに変化
ドジャース・大谷翔平投手が今キャンプで精力的に取り組んでいるのが「走塁改革」だ。クレイトン・マッカロー一塁コーチに大谷の走塁の変化、またチームにもたらす好影響などを聞いた。
走塁への変化が目に見える形で表れた。6日(日本時間7日)のホワイトソックス戦、2回2死一、三塁。大谷は右足を一足分ほど右翼方向へ引き、二塁ベース寄りに重心を傾けた。いかにも盗塁しそうなスタイル。初球でスムーズなスタートで一気に加速し、悠々とセーフになった。「(右足が)よりオープンになった。そうすることでスタートしたら、より直線的に走ることができる」。新たなリードの狙いをマッカローコーチが明かした。
明らかに右足に重心が乗ったリード。牽制での帰塁が難しくなるように見えるが、リードの幅を狭めるなど模索中だという。「ベース後方部分の角に帰塁することで、タッチから逃れることができる。自信のあるリードの大きさを模索し続けるだろう。まだオープン戦は残っているから感覚を磨き続けてほしいね」とマッカローコーチは語った。
昨年9月に右肘手術を受け、今季は打者に専念する。大谷はキャンプインから「走ること」をテーマに掲げていた。マッカローコーチは「才能のある選手のモチベーションが高いことは素晴らしいことだ。勝利につながるし、対戦相手にプレッシャーをかけることができる。投手が投げ急いでくれたら投球の質も落ちるだろう。ウチには素晴らしい打者が揃っているので、付け込むことができる」と大谷に頭を下げた。
大谷の後を打つ3番のフレディ・フリーマン内野手は「毎回、僕はボールを見送るよ。100盗塁を決めてくれるといいね」とコメント。マッカローコーチは「ショウヘイは望んだ全てのことができるだろう。いい1年を送ろうとモチベーションが高いし、今年は打者に専念する。彼のやることは勝利に繋がるだろう」と期待を込めた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)