地元紙が分析…打率.579、大谷翔平の「役に立っている」 絶好調支える“最新鋭マシン”
「Trajekt Arc」は「球界の技術革新が急激に進んでいる最新の例だ」
ドジャースの大谷翔平投手は12日(日本時間13日)、米アリゾナ州グレンデールで行われたジャイアンツとのオープン戦で、6試合ぶりのオープン戦2号2ランを放った。打率.579&OPS1.705と絶好調だが、ドジャース地元有力紙「ロサンゼルス・タイムズ」は「オオタニとその他ドジャース選手の打撃調整方法:試合、BP…そしてTrajekt Arc?」として“最新鋭マシン”を紹介している。
同紙によれば、大谷はスプリングトレーニング序盤、開幕までに50打席こなしたいと首脳陣に伝えたという。「二刀流スターは、韓国での開幕シリーズまでにその数に達するには一握りのオープン戦だけでは足りないことは分かっていた。オオタニが先月報道陣に50打席について話したとき、この目標値に向けて3つの方法で積み重ねていけると言及したのは、そのためだ」。
3つの方法というのが、オープン戦での打席、チームメート相手のライブBP、そして「Trajekt Arc」というピッチングマシンとの対戦だという。「Trajekt Arc」については「球界の技術革新が急激に進んでいる最新の例だ」と説明した。
今年ドジャースはキャメルバック・ランチに新しい屋内トレーニング施設をオープンした。「選手やコーチが『The Lab(研究室)』と呼ぶこのスペースはドジャースキャンプ地のテクノロジーの中心で、データに基づくトレーニングツールが置かれている。ドジャースのありあまる新しいハイテクおもちゃの中で最も絶賛されているのがTrajekt Arcマシン。打者はどんなMLB投手とも対戦でき、マシンはどんな球もシミュレーションできる」という。
テイラーも驚き「いったいどうやって再現しているのか」
クリス・テイラーは「とても粋だ。いったいどうやって再現しているのかと思う」「(野手と比べて)投手はたくさんのツールを使っている。だから僕らも彼らに少し追いつけるのはいいこと」と感謝。「球の回転率が高く球速も出ている」感じがするそうで、結果的に「試合では球が遅く感じるという声もある」と付け加えた。
マシンはディスプレイに投手の映像を投影し、リリースポイントも設定した投手とまったく同じだという。ロバーツ監督も「すばらしいツール。多くの選手がずっとこのマシンのところにいる。(設定した)投手を実際に見ている感覚を持てる」と絶賛した。
ギャビン・ラックスは、膝の前十字じん帯損傷からの復帰を早めるためにこのマシンを使用。今春は守備では苦戦しているが、オープン戦では打率.310と好調で「Trajektマシンがかなり役立っている」と“効果”を口にする。マンシーも「みんな有効活用している。選手たちはすでにかなり(このマシンを)活かしている」と話した。
すでにMLBチームの半数以上が使っているマシンだが、「この春ドジャースのチーム全体にインパクトを与えていて、(他チームより)早めの開幕となるシーズンに向けて、ラックスからテイラーからマンシー、そして誰よりもオオタニの役に立っている」と同紙。この勢いで、20日に韓国で行われるパドレスとの開幕戦に向かう。
(Full-Count編集部)