水原一平通訳に感じた“異変” 取材依頼に驚きの表情…心配される大谷翔平のメンタル
「大谷選手にコメント一言もらっていいですか?」に驚きの表情
今、思えばである。ドジャース・大谷翔平投手の水原一平通訳に“異変”を感じたのは、前夜20日のパドレスとの開幕戦終了後。報道陣にクラブハウスが開放された時だった。記者は大谷に開幕戦やダルビッシュとの対戦を振り返ってもらおうと、通路を歩いていた水原通訳に「大谷選手にコメント一言もらっていいですか?」と声をかけた。すると、水原通訳に妙に驚かれた。結局は先にクラブハウスに入っていた報道陣によって大谷の囲み取材が発生していたため、その日の取材に支障はなかったが……。その翌朝、あまりに衝撃的なニュースとなった。
米スポーツ局ESPNによると、水原氏は大谷の資金、少なくとも450万ドル(約6億8000万円)で違法賭博に手を染め、20日付で球団から解雇された。試合後にはチーム関係者に全て自らの責任でギャンブル依存症だと告白。記者が水原氏に声をかけた時には、全てが終わった後だったのか。そして、その上で、大谷の米メディアとの取材対応で通訳をしていたのか。
水原氏は通訳としてでなく、練習パートナー、運転手など大谷を幅広くサポートしてきた。日米メディアにとっては、上記のやり取りのように広報の一面を持っていた。いつも物腰が柔らかく、大谷報道が過熱する中で「お疲れ様です。メディアの方は毎日大変ですね」と気遣ってくれたことも。それだけに……。今も何かの間違いだと信じたい。
大谷は前夜20日の開幕戦で5打数2安打1打点、1盗塁をマークした。開幕戦のマルチ安打は渡米後初めてで、上々のスタート。試合後の囲み取材は、いつも通り。正直、笑顔が目立っていたと思う。あの笑顔は水原氏の解雇を知られないようにしたためなのか。
これまでに大谷は水原氏との関係について、「もうビジネスなので。友だちではないですけど、割り切って付き合っています」と語っていたが、信頼関係は誰よりも強かっただろう。7億ドル(約1053億円)でドジャース入りした激動のシーズン。何より大谷のメンタルが心配される。