阿部慎之助は「いい監督になる」 盟友助っ人が忘れぬ一言…スペイン語で受けた気遣い
巨人、DeNAでプレーしたロペス氏は、阿部慎之助の“一言”に感謝
巨人、DeNAで計8年間プレーしたホセ・ロペス氏は、現役引退から1年半がたった現在、米アリゾナ州フェニックスで家族との時間を大切に過ごしている。穏やかな日々の中でも、“第2の故郷”である日本への思いは今も深い。Full-Countのインタビューに応じ、盟友たちへエールを送った。
時差があるため日本の野球ニュースをリアルタイムにチェックすることは難しいが、気になるのはやはり、自身が所属した2球団だ。巨人は阿部慎之助監督が誕生。ロペス氏にとっては、感謝する存在だ。
「日本に行って最初の宮崎春季キャンプの初日、雨の中でランニングメニューを一生懸命やっていたら、阿部さんが来てスペイン語で『Tranquilo(落ち着け)』と。僕らはおじいちゃんだから自分のペースでやれば大丈夫だよ、みたいなことを言ってくれて、そこから仲良くさせてもらっていました」
阿部監督が当時掛けてくれた言葉がなければ、張り切り過ぎてしまっていたかもしれない。もしかしたらNPB通算993試合で打率.274、1001安打、198本塁打、588打点の功績もなかったかもしれない。2017年には打点王と最多安打の2冠に輝き、計5度のゴールデングラブを獲得するなど攻守で欠かせなかった助っ人は、ずっとリスペクトの思いを抱いてきた。
DeNAには「いい選手が揃っていると聞いているので近いうちに優勝できる」
人柄をよく知るからこそ「選手といいコミュニケーションができると思うので、いい監督になると思います。コーチ陣も杉内さん(俊哉・投手チーフコーチ)や実松さん(一成・バッテリーコーチ)だったり、阿部さんが現役時代に一緒にやっていた選手がなっている。そういうコーチ陣の助けもあると思うので、いい監督になるのではないかと思います」とうなずく。
また、特に仲が良かったという長野久義外野手には「僕の1個下だから39歳だけど、今までの実績もあるし、少しでも長くプレーしてもらえたらなと思います。調子が悪いときもいい言葉を掛けてくれたりしていたので、ほかの選手にもいい影響を与えると思う。そういう意味でも最後まで頑張ってほしいですね」と願った。
またDeNAが12球団で最も優勝から遠ざかっていることには「僕が出場しないといけないね」と冗談を飛ばしつつ「今は若手も多いし、いい選手が揃っていると聞いているので、近いうちには優勝できるんじゃないかなと思っています」と話した。
「ジャイアンツとベイスターズが頑張って、(優勝を)争ってくれるとうれしいですね」とロペス氏。離れても、チームを思う気持ちは現役時代と変わらない。
(町田利衣 / Rie Machida)