大谷翔平の仲良しが“覚醒”したワケ エ軍から移籍で実感…“勝てる球団”で得た学び

フィリーズのブランドン・マーシュ【写真:ロイター】
フィリーズのブランドン・マーシュ【写真:ロイター】

2022年途中にエ軍からフィリーズへ…マーシュが語る現在地

 2022年途中までエンゼルスでプレーしたフィリーズのブランドン・マーシュ外野手が精彩を放っている。29日(日本時間30日)終了時点で打率.281、6本塁打、OPS.855をマーク。強力打線の一角として活躍している。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」の記事によると、フィリーズ移籍で「選手としても人間としても人生が変わった」と述べている。

 フィリーズはこの日から敵地でエンゼルスとの3連戦。マーシュは1年9か月ぶりにエンゼルスタジアムに戻って来た。「フィラデルフィアに来て、選手としても人間としても人生が変わったよ」と語る。

 2016年ドラフト2巡目でエンゼルスに入団し、2021年にメジャーデビューした。2022年途中にローガン・オハッピー捕手とのトレードでフィリーズに移籍するまで、エンゼルスでは計163試合で打率.239、10本塁打をマークした。大谷翔平投手と仲が良かったことでも知られる。フィリーズ移籍後は同年が41試合で打率.288、3本塁打。昨年は133試合で打率.277、12本塁打、60打点で、今季はさらなる飛躍が見込めるスタートを切った。

「(今とは)違う奴に見えるよ」。マーシュはこうエンゼルス時代を振り返る。「まだ僕は若いけど、あの頃は本当に子どもみたいだった。自分の役割が何なのか、何をするためにそこにいるのか分かっていなかった。何の目的もなく、ただプレーしていたんだ」。

 さらに「今は毎日が安定している」と語る。「それは経験とともに得られるものなんだ。自分の居場所がここにあるということを知っている。謙虚な意味で、自分がこのメンバーとともにフィールドに立つべき存在だと思っている。『もし悪いプレーをしたら、1週間ベンチに入れられるのかな』と思いながら、フィールドに来ることはもうない。アナハイムでは少しはそういう気持ちがあったから」と自信を口にした。フィリーズへの移籍により「選手としても人間としても変わった気がする。野球観も人生観も全て良い方向に向かった」と振り返る。

 左打者のマーシュにとって、エンゼルス時代からの“懸念材料”は左投手対策だ。フィリーズは今季、最初の26試合で左腕の先発投手11人と対戦し、マーシュはそのうち4試合に先発している。2023年は左腕の先発が51試合あった中で、15試合しか先発していなかった。今後は左投手相手でも、より出場機会が増えると見込まれている。

「何を期待されているかわかって球場に来ている」「アナハイムの時とは、少し状況が違う。(エンゼルスでは)ここ(フィリーズ)ほどは勝っていなかった。ここにはプランがある。プロセスがある。誰が打つのか、誰がプレーするのかはわかっている」とマーシュ。「すべてが良い方向に変わったよ」「すごくハッピーだし、恵まれているよ」とも語っている。新天地で光り輝く26歳。今後の飛躍が期待される。

(Full-Count編集部)

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