大谷翔平が近づく打撃の理想形 ド軍移籍で増えた“勝負”…三振激減を生んだ思考

ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

ボール球を振る確率はキャリアハイの24.9%「ボールは振らない、ストライクを振る」

■ドジャース 8ー2 マーリンズ(日本時間9日・ロサンゼルス)

 ドジャース・大谷翔平投手は8日(日本時間9日)、本拠地・マーリンズ戦で4打数無安打2三振だった。2戦連続ノーヒットとなったが、それでも同日終了時点で打率は.355。両リーグトップを維持している。

 5月に入り、6試合で4本塁打を放った。21打数10安打で打率.476と好調を維持しながら、アーチを描いている。ドジャース移籍1年目の今季、後ろを元MVPのフレディ・フリーマン内野手が打っている。米データサイト「ファングラフス」によると、投手がストライクゾーンに投げた割合を示す「Zone%」は自身最高の51.5%。今季の大谷は勝負されていると言える。

 そんな中、四球数も増加傾向にある。4月終了時点では32試合で15個。162試合換算でも昨季の91個に追いつかないペースだったが、5月に入り6試合で5個とペースを上げてきている。

 ロバーツ監督は6日(同7日)の試合後、大谷について「彼のゾーンにボールが来なかったら、出塁してバトンを渡すことができる」「ストライクゾーンをコントロールした結果だ」と分析した。実際に、米データサイト「ファングラフス」によると、ボール球をスイングした確率を示す「O-Swing%」はキャリアベストの24.9となっている。

 5日(同6日)の試合中にはボール球を安打にした際、塁上で首をひねるしぐさを見せた場面もあった。試合後、大谷自身も「基本的にはボールは見送るべきなので、結構プレートからも離れてましたし、待てれば一番良かった」と振り返る場面もあった。

「どんなシチュエーションでもボールは振らない、ストライクを振るというのはシンプルなものなので」。単純な考え方ではあるが、それを実践しているからこそ、ここまでの成績が残せているように見えた。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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