阪神・岡田監督が困惑「目も当てられん」 “調子は悪くない”発言も…元エースの苦境

阪神・岡田彰布監督【写真:小林靖】
阪神・岡田彰布監督【写真:小林靖】

ヤクルト戦に先発した青柳は6回5安打4失点で3敗目

■ヤクルト 4ー2 阪神(17日・甲子園)

 開幕投手を託した“元エース”の乱調に指揮官も首を傾げるしかなかった。阪神の青柳晃洋投手は17日に行われたヤクルト戦(甲子園)に先発するも、6回5安打4失点で3敗目を喫した。制球の定まらない右腕に岡田彰布監督は「こっちから見たら逃げてるように思うやんか」と、苦言を呈した。

 青柳は初回、先頭の丸山和に四球を与えると1死二塁から長岡の中前適時打で先制点を献上。さらに、3回には2死一、二塁のピンチを作ると村上に左中間へ3ランを浴びリードを広げられた。6回も先頭のサンタナに四球、続くオスナにはこの日2つ目の死球を与えるなど課題を克服できなかった。

 前回登板10日のDeNA戦では、中13日と調整期間を与えながらも初回に4連続四死球を与えるなど乱調。2022年には2年連続で最多勝、最優秀防御率の2冠に輝いた実績を誇る右腕に岡田監督も「バラついてる要因て、2年連続最多勝取ったピッチャーやろ? そんなんお前、評価するあれじゃないやん。バラついてるいうて、ローテーションのピッチャーで送り込んでるんやから」と、語気を強めた。

 復活にかける思いを買って送り出した開幕投手。指揮官もなんとかしてやりたい“親心”もあったはずだ。制球難で試合を作れない青柳だが、次戦に向けたコメントでは「調子は悪くない」と、自身の状態は問題ないことを口にしていた。

 右腕を信じマウンドに送るも、変化が見られない状況。指揮官も「ほとんど2ボールからスタートやろ? 新聞のコメントで調子悪くないって言われてもなぁ。使うとって、いつもこないして打たれたら、目も当てられんわな」と、困惑するしかなかった。

 捕手の構えるコースに対し逆球が多く、球数も重なる悪循環。制球難であることは理解しながらも「こっちから見たら逃げてるように思うやんか」と口にする。指揮官の目には本来の姿でないことは百も承知だ。「そら悪いことはハッキリしてるわけやから。ボール、ボールになるいうのは皆が見てるんやから。そら悪いんやろ、調子。俺からしたら。それを悪くありませんって言われたら、どうするん?」と最後まで辛口だった。

 今季はこれで7試合に登板し1勝3敗、防御率3.76と不本意な投球が続いている。2年連続で開幕投手を担った背番号「17」が正念場を迎えている。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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