交流戦最下位…岡田監督が決断した“W降格” 大山に呈した苦言「全然キレない」

阪神・岡田彰布監督【写真:小林靖】
阪神・岡田彰布監督【写真:小林靖】

試合前に大山と話し合い「どう打ったらええか分からん、言うてるから」

■楽天 3ー1 阪神(4日・甲子園)

 阪神は4日の楽天戦(甲子園)延長10回、1-3で敗れた。主砲の大山がスタメンを外れ、守護神・ゲラが3試合連続失点の背信投球。波に乗れないチーム状況に岡田彰布監督は2人の2軍降格を決断した。

 主砲の出番は訪れなかった。2点を追う延長10回。ミエセス、木浪の安打で2死一、三塁の好機を作るも、最後は中野が空振り三振に倒れゲームセット。ネクストバッターズサークルで準備していた大山の打席は幻に終わった。

 この日の試合前練習では三塁でノックを受け、屋外でのフリー打撃を行わずランニングなどの別メニュー調整。不振から抜け出せない背番号「3」に一体、何が起きているのか。岡田監督は試合後に「明日からファーム。今日話したよ」と、試合前に大山と話し合ったことを明かした。

 大山は2日のロッテ戦に6番で先発するも4打数無安打に終わった。53試合出場で打率.199、3本塁打19打点。浮上の気配を感じられなかった。岡田監督も打順を下げるなど試行錯誤を繰り返したが「本人も相当自信なくしてるから。どう打ったらええか分からん、言うてるから。ファームっていうか、ちょっとあれやな。なんていうか、体のキレやな。全然キレないやろ? 体に……」と、状態の悪さを指摘する。

大山とともにファーム降格決定…守護神ゲラは3戦連続失点

 今後は試合に出場せず、ミニキャンプなどで体のキレを取り戻していく予定だという。「(2軍の試合には)出えへんって。試合でどう打ってるか分からんのに。今のままではどう考えても打てへん。本人がどうやってええか分からんようになってるから」。昨季は全試合で4番を任せた主砲の“変貌”ぶりに指揮官も困惑した様子だった。

 また、延長10回に2失点したゲラの2軍落ちも明言した。3試合連続失点と状態の上がらない右腕に「ベンチに置いといたら使ってまうから」と説明。「疲れも出てくる時期か?」との報道陣の問いかけに「疲れってまだ50試合やん。そんなん1シーズンやらなアカンいうのでキャンプしとるわけやから。疲れとかプロでいうたら。なんで、そんな擁護するん?」と厳しかった。

 5月23日の広島戦から連勝はなく、交流戦は1勝5敗で最下位のまま。守護神と4番を欠くことになるチームをどうやって立て直していくのか。球団史上初のリーグ連覇を目指す岡田監督の手腕に注目が集まる。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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