大谷翔平のバットに“熱々のコーヒー” 元エ軍コーチが見た進化「去年は穴があったが」
元エ軍コーチのWソックス・テームズ打撃コーチ「失投を逃さない」
【MLB】ドジャース 3ー0 Wソックス(日本時間25日・シカゴ)
ドジャース・大谷翔平投手が、さらなる進化を見せている。24日(日本時間25日)の敵地・ホワイトソックス戦では4試合連発こそならなかったものの、9回の中犠飛で日本人最長を更新する8試合連続打点をマーク。昨季エンゼルスで打撃コーチを務めていたホワイトソックスのマーカス・テームズ打撃コーチの目にはどう見えているのだろうか。
「全てが噛み合っているように見えるね。去年は外角の球に対して少し穴があったが、今はそこをカバーできていて、全てをカバーできている。(失投を)見逃さない。失投すれば代償を払わされるんだ」
テームズ打撃コーチには昨季まで外角球に苦戦する姿が思い浮かんでいるようだ。ただ、そんな課題も、このオフ期間に解消したと見ている。昨オフは去就問題など激動のオフとなったが、全ては「集中力」の賜物だという。
「最も重要な点は取り組むことへの集中力だ。練習でケージに入る時は、しっかり練習するし、試合に向けて準備をする。はっきりとした意図があって、一度もスイングを無駄にしない。それがプレーが安定している理由の1つだろう。本当に感心するよ」
現役時代に通算115本塁打を記録したテームズコーチは2013年からコーチの道へ。今季はコーチ業11年目となるが、大谷との生活は刺激ある毎日だったようだ。
「彼は構えなど細かい部分、自分の構えが合っているかを確認していた。若い選手と話す時は、細かいところにもこだわりなさいと伝えている」
「彼は最高の選手になりたいと思っている。最高だよ。常にグラウンドにいる選手の中で最高の存在になりたいと思っている。その点を称賛するし、だから常に懸命に練習しているんだ」
テームズコーチは昨季中、大谷が不振に陥った時にコーヒーをかけるというパフォーマンスを見せていた。「我々はふざけていただけだよ。ヒットが出ていなかった時に『ホットコーヒーをかけよう。そうしたらホットになる(調子が上がる)かも』ってね。とにかく一緒にいてとても楽しかった」と初めて真相を明かした。
ドジャースとホワイトソックスはリーグが違うため、この3連戦が最初で最後のレギュラーシーズン公式戦となる。チーム再建中のホワイトソックスでは、大谷から得た学びも生かしていくつもりだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)