絶好調の裏で…大谷翔平に“2番打者問題”が勃発か 指揮官肝いりのジグザグ打線
2番スミスが6月打率.172と状態上がらず…大谷には四球覚悟の配球になる可能性
【MLB】ドジャース 4ー3 ホワイトソックス(日本時間26日・シカゴ)
ドジャースの大谷翔平投手は25日(日本時間26日)、敵地・ホワイトソックス戦に「1番・指名打者」で先発出場し、初回に24号先頭打者弾を放った。4回には決勝の適時打を放ち、4打数2安打2打点と躍動。9試合連続打点は球団タイ記録で、チームの全4得点に絡む活躍を見せた。
一方で気になるのが2番を打つウィル・スミスの状態だ。この日は5打数無安打で3試合連続無安打に終わり、6月は打率.172、2本塁打、10打点と状態が上がってこない。
開幕からベッツ-大谷-フリーマンの通称“ベッタニマン”で臨んできたが、ベッツが16日(同17日)の本拠地・ロイヤルズ戦で左手骨折。MVP級の活躍を見せていた切り込み隊長が離脱してからは、大谷とフリーマンを離し、2番にスミスを置くオーダーがロバーツ監督“肝いり”の策となっている。
「ショウヘイの後ろには、とにかく“いい打者を置きたい”と思うものだ。私はウィル・スミスはいい打者だと思っている。それに、私は左打者2人を(続けて使わずに)切り離したいと考えている。それが私にとって最も重要なことだ」
強打者が揃うドジャースといえ、“ジグザグ打線”を組むのは容易ではない。右の強打者テオスカー・ヘルナンデスもいるが、2番先発だった21日(同22日)の本拠地・エンゼルス戦は4打数無安打だった。まずはスミスの復調を待つということか。
スミスの状態が上向かなければ、大谷に対して“四球覚悟”のボール球で攻めてくる可能性が高まる。ポストシーズン進出を争うチームなら大谷を申告敬遠で歩かせて、2番打者と勝負するケースも出てくるだろう。そして、27日(同28日)からはPO進出へギリギリの戦いが続いているジャイアンツと敵地3連戦が控えている。
「肝心なことは、ショウヘイにいい打席を続けてもらいたいということ。そして、いい打者をショウヘイの後ろに置き続けることや左打者2人を切り離すこと。それが私にとって最も重要なことだ」
相手バッテリーがストライクゾーンで攻めてくれば、今の大谷なら成績は自然とアップする状態だ。2番&正捕手の激務となっているスミスの復調を待ちたい。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)