日本人初トリプルスリーも…大谷翔平の走塁改革、OP戦から取り組む「一番の変化」
今季17盗塁でシーズン31盗塁ペース、通算103盗塁で日本人歴代2位に浮上
【MLB】Dバックス 9ー3 ドジャース(日本時間5日・ロサンゼルス)
ドジャース・大谷翔平投手は4日(日本時間5日)、本拠地・ダイヤモンドバックス戦で通算103盗塁をマークし、松井稼頭央を抜いて日本人単独2位に浮上した。今季17盗塁とし、自己最多のシーズン31盗塁ペース。今春のスプリングトレーニングから大谷の走塁改革に関わってきた元ブルワーズ監督のロン・レネキーGM特別補佐は、どう見ているのか。
走者・大谷の目に見える変化は、リードを取ってからだ。オープン戦中から右足を後ろへ引き、次の塁へスムーズに体重移動できる“構え”に変えた。68歳のレネキー氏が今季の「一番の変化」を明かす。
「ここまではいい。スタートがいいし、構えがいい。いい仕事をしているよね。(一番変わったのは)構えだろう。私はいつも彼に聞いてるんだ。『いい構えでできているか』『いいスタートができているか』とね。スタートは素晴らしいね」
オープン戦中はリードをとった際に右足を一足ほど後ろへ引いていたが、シーズンが開幕してからは半足ほどに。スタートの切りやすさと牽制球をもらった時の帰塁のしやすさ。双方を追い求めた結果、現在の“構え”になったようだ。「(オープン戦中と比べて)今は少し体を閉じている。(スタートを切りやすくするため)少しは体を開く必要がある」とレネキー氏は解説した。
試合前にはマッカロー一塁走塁コーチと相手投手の癖などを研究する。レネキー氏は「スタートは教えられない点だ。直感だから。でも、彼には直感がある。クレイトン(マッカローコーチ)もいくつかの点で助けている。いい構えと直感。スピードもある。だから素晴らしいんだ」と力説した。
このペースでいけば、日本人初のトリプルスリーも見えてくる。「今年はピッチングの心配をする必要がない。打撃にもっと注力できる。ケージでの打撃練習や取り組み方を見たが、ランニングにも注力している。だから我々は試合でいいところが見られているのだ」。ブルワーズ、レッドソックスで計6シーズンで監督を務めたレネキー氏は感心しきりだった。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)