新助っ人が2軍で腐らない理由 出会って15年…日本大好きの愛妻に伝えたい“感謝”
オリックス・トーマス「僕は野球を一生懸命に頑張って……妻を喜ばせたいです」
1軍での躍動を目指して、ファームで鍛錬を積む。今季からオリックスに加入したコーディ・トーマス外野手が奮闘を続けている。灼熱の大阪・舞洲で腐らずに結果を残し続け、打率を徐々に上昇させている。
シーズン開幕時は日本野球へのアジャストに苦しんだものの、今季2軍でここまで46試合に出場して打率.271、2本塁打、11打点の成績を残している。懸命にバットを振り、一塁までの全力疾走を怠らない。理由を尋ねると「家族やオリックスファンに誇りに思ってもらえるようなプレーをしていきたいと思っています」と優しく微笑む。
「家族」とは、ともに来日した妻のシェイリーさんのことだ。「高校時代のクラスメートです。12年間、付き合っていました。そして2年半前に結婚して、一緒に日本に来てくれました」。照れて赤くなったほっぺたが愛くるしく映る。
ストレートに結婚の意思を伝えた1年後、今度は「決断」を真っすぐに伝えた。「昨年から日本でプレーする可能性を感じていました。だから、その話は妻にしていました。妻は5年前に旅行で日本に来たことがあって、その時に『日本をすごく好きになった』と。『コディが日本でプレーすることがあるなら、私は全然大丈夫だよ』と。背中を押してくれて本当にうれしかったです」。15歳で出会い、交際を開始。愛するパートナーと、心が通じあっている。
来日して驚いたことがある。「日本で洋楽をこんなに聞くとは思っていなかったので、それはすごく驚きました。向こう(米国)のジムで流れていたものと似ていますね。人気ランキングも似ていて、馴染みがあります」。耳から入ってくる“文化”に違いを感じなかった。
食事については「基本的に全部が美味しいです。寿司で言えばサーモンやマグロ、ラーメンでは味噌、醤油の全種類……。まずい食べ物にまだ出会ったことがありません」と喜びの声を上げる。レストランを選ぶ際は「妻が下調べをしてくれます。当日もインスタグラムのDMで予約できているか確認してくれます」と笑顔で明かす。
「妻も日本の生活を気に入ってくれています。すごく楽しんでいるみたいです。僕より自由な時間が多いので満喫してほしいなと思いますね。僕は野球を一生懸命に頑張って……妻を喜ばせたいです」
異国の地まで寄り添ってくれる、愛する妻へ。恩返しを届ける夏にしてみせる。