DeNA“特別ユニ”は「奇をてらうだけではない」 内部から驚きも…担当者が語る誕生秘話
「ユニホームの話題性みたいなところは考えています」
DeNAの夏の一大イベント「YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2024 Supported by 横浜銀行」が9~11日の中日3連戦(横浜)で行われる。毎年恒例となっているイベント限定のスペシャルユニホームは、今年は波模様があしらわれ、背ネームは漢字という斬新さ。すでに話題を呼んでいる特別な戦闘服は、どのようにして誕生したのだろうか。
イベントテーマは「星、波、青薔薇~横濱星夜、夢がかなう青いバラ~」。青薔薇の花ことばから「夢がかなう」という願いを込めて昨冬、ユニホームのデザイン発案が始まった。20種類ほどの候補の中から話し合いを重ね、横浜港付近がモデルとされる葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」をオマージュしたデザインや漢字を入れ込んだものに決まった。
毎年、この“スターナイトユニ”は一風変わったデザインで話題を呼ぶ。今年も球団内では「攻めたね」との声が上がったという。エンタテインメント部の前原祥吾さんは「奇抜なことを狙っているわけではないですが、ユニホームとしての話題性みたいなところは考えています」と明かす。一方で「奇をてらうのが話題性とは思っていません。イベントコンセプトを踏まえたデザインとして完成されていて、かつ話題性が生まれる要素を加える。奇をてらうだけではないというのだけは持っています」と強調した。
背中に刻まれる名前は、DeNAでは初めての漢字を採用。その中で、外国人選手もカタカナではなく漢字となった。そのため、通訳、本人を交えて協議。オースティン→蒼彗天、ウェンデルケン→勝出拳、スターマン→星星王子など、ユーモア溢れる名前が生まれた。前原さんは「通訳さんも日本名を付けるくらいのプレッシャーを感じながら熱量を持って考えてくれて、凄く大切につくられた漢字表記です」と胸を張った。
4月にユニホームデザインが発表されると、今年も多くの反響があった。例年上がるハードルを超えていくことに「プレッシャーはあります」と本音を明かす。それでも「今までにない挑戦をユニホームやイベントに取り入れていきたい。それが毎年できるかといったらそうではないですが、どこかにエッセンスを加えたり、ファンの皆さまの期待を超えていけるようなイベント全体のアップデートは常に意識しています」と情熱を口にする。
「ファンの方に喜んでいただけているのを見るのが一番うれしいです。3日間はユニホームの配布もあるので、ぜひ着用してスタンドを埋め尽くしてほしいです」と前原さん。ただ斬新なだけではない。横浜が誇る一大イベントを彩る特別な一着に注目だ。