“時短効果”で若年層を取り込み 人気回復へ差し込む光…伸びる観客動員&視聴率【マイ・メジャー・ノート】
昨季のMLB観客動員数が前年から大幅に増加【写真:Getty Images】「時短」目的の新ルール導入が奏功…若年層を取り込んで観客数がアップ
メジャーリーグ(MLB)の人気回復へ光が差し込んでいる。
昨季の観客動員数が前年から大幅な伸びを見せ、若者層も増加したことで、ロブ・マンフレッドコミッショナーが溜飲を下げたという報道が今春、多くあった。MLBが喫緊の課題としていたことが「時短」の取り組みで好転している。
MLBは北米4大スポーツの1つだが、競合するアメリカンフットボール(NFL)、バスケットボール(NBA)に比べるとファン層が高齢で、若者に人気がなかった。その一因として「試合時間の長さ」が指摘されてきた。
全国ネットの全局でTV視聴率がアップ、ストリーミングも15%増
では、昨季の「時短効果」は今季に波及しているのだろうか――。
老舗の専門誌「スポーツビジネス・ジャーナル」が7月頭の最新号で、今季の前半81試合から分析した調査結果を詳報している。それによると、まず、1試合の平均時間は2時間36分で、前年同時期より2分の短縮。
観客数は2%の51万1353人の増加となっているが、ダイヤモンドバックス、オリオールズ、レッズ、ガーディアンズ、タイガース、ロイヤルズ、パイレーツ、ジャイアンツ、レンジャーズ、ナショナルズの10チームが10%以上もの伸び率を示した。
昨年は6年ぶりの観客動員7000万人突破…現実味帯びる2年連続
2020年から「ワンポイントリリーフの禁止」「タイブレーク制の導入」、そして2023年の「ピッチクロック」「一、二、三塁ベースの大型化」「極端な守備シフトの禁止」など、次々と改革を断行してきた同コミッショナーは中継にも「従来型の放送ではファン層の拡大に限界がある」とし、今季前半戦の好結果へと導いている。
昨季の終盤、同コミッショナーは2017年以来6年ぶりとなった観客動員7000万人突破について「プレーオフの形式、日程の均衡、ルール変更」などの主要因を挙げているが、時間をかけ改革への諸策を遂行したことが吉と出た格好だ。
ワールドシリーズ連覇は、ヤンキースが1998年から2000年にかけて成し遂げた3連覇以来ない。年間7000万人のファンを連続して動員したことは一度もない。MLB史上初の連続大台突破が現実味を帯びる。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)
