大谷との打点王争いは「クール」 イケメン27歳、HRダービー参戦も「迷うことなかった」
フィリーズ・ボームはリーグ2位の70打点「試合に勝つことに集中している」
【MLB】フィリーズ 5ー1 ドジャース(日本時間12日・フィラデルフィア)
ドジャース・大谷翔平投手とリーグ打点王のタイトルを争っているのがフィリーズのアレク・ボーム内野手だ。3連戦最終戦が行われた11日(日本時間12日)の試合前、大谷やブレーブスのマルセル・オズナ外野手との打点王争いやホームランダービーへの思いなど大いに語ってくれた。
「自分の前を打つ人たちを称えないといけない。カイル(シュワーバー)、トレイ(ターナー)、ブライス(ハーパー)、JT(リアルミュート)。彼らが出塁して盗塁を決め、チャンスがあれば長打も打ってくれる。彼らの活躍がないと、これほどの打点を稼げていないから」
こう謙虚に語る27歳は、2018年ドラフト1巡目(全体3位)でフィリーズ入り。2020年にメジャーデビューし、今季はここまでリーグ2位の70打点。91試合出場して打率.292、11本塁打、OPS.821と主軸として奮闘している。
「まだ7月だから(話すのは)かなり早いよ。まだ試合がたくさん残っている。たくさん打点を稼いでいるからハッピーだけど、誰かと争っていることは気にしていない。それより試合に勝つことに集中しているよ」
ただ、大谷への思いは特別なようだ。日本では大谷の3冠王争いが話題になっている――。そのことを伝えると、嬉しそうに切り出した。
「(3冠王争いを)荒らしたいわけじゃないけど、打点王になれたらクールなことだ。でも、オオタニが成し遂げていることはアメージングだ。彼と競うことはクールなことだよ。なぜなら世代を代表する、最高の選手の1人なんだから。打球音が他の選手と違うと言われているよね」
今夏はメジャー5年目でオールスター戦に初めて選出された。前夜祭として行われるホームランダービーにも初出場する。ホームランダービーに出場すると、調子を崩す。そんなジンクスも気にしていない。
「人生に1度のチャンスかもしれないから迷うことはなかった。スイングが乱れる心配はあまりない。なぜなら、試合の時と違うスイングをするからだ。ゆっくり投げてきた球に対してホームランを打とうする。つまりバッティング練習だ」
196センチ、102キロの大型内野手は2019年の世界野球「プレミア12」では米国代表の正三塁手として来日した経験を持つ。翌2020年からメジャーデビュー。ブレークのきっかけとなった。
「メジャーリーグ以外でいい思い出がある場所の1つだ。東京ドームで日本と対戦した時は、プレーオフのような雰囲気だった。忘れることはない、とてもクールで楽しい経験だった。日本は好きだよ。日本でプレーした時、みんながリスペクトしてくれたし、よくしてくれた。機会があれば、またいつかプレーしたい。寿司とか伝統的な料理を食べられたことは良かったよ」
取材対応中は真摯に対応。1を聞いたら10で返してくれた。今後の躍動を期待したくなる好漢だ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)