大谷翔平に「太刀打ちするのは不可能」 米名物記者絶賛…先例破る快挙に太鼓判
前半戦のMVPに選定…大谷は「我々の認識の全てを打ち砕いた男」
米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は、今季前半戦のナ・リーグMVPにドジャースの大谷翔平投手を選出した。過去に指名打者専門でシーズンMVPに輝いた選手はいないが、名物記者として知られるジェイソン・スターク氏は大谷を「我々の認識の全てを打ち砕いた男」と表現し、選出した。
大谷はここまで92試合に出場し、打率.312、28本塁打、67打点、OPS1.020をマーク。本塁打、OPSの他、72得点、54長打、長打率.624でリーグ1位になっている。OPS+の190は、指名打者としては過去最高の数字。これまでの最高は1995年のエドガー・マルティネスで+185だが、同年のMVP投票では3位に終わった。「ポジションを持たない選手は、打撃でどんなに優れた成績を残してもいつもそうなるように見える」と記事は指摘している。
デビッド・オルティスもキャリアを通じて得た1位票は17票。2003年から2007年の5シーズンで、ア・リーグで最も高いOPS1.014を記録し、レッドソックスはワールドシリーズを2度制覇したものの、MVPには1度も輝いていない。
しかし、こうした前例が大谷にとっては「問題にならないだろう」と記事は主張する。前述したように現在リーグ5冠。「これらのカテゴリー全てでシーズンを通してリーグをリードしたDHは1人もいない」と説明。過去70年間でこれらを達成した選手は8人だけだとし、アーロン・ジャッジ(2022年)、ミッキー・マントル(1956年)、カール・ヤストレムスキー(1967年)、フランク・ロビンソン(1966年)、アルバート・プホルス(2009年)、マイク・シュミット(1981年)、ジョージ・フォスター(1977年)、ライアン・ブラウン(2012年)の名前を挙げている。
フィリーズのブライス・ハーパー内野手がMVPの“対抗馬”と目されているが、「オオタニの唯一無二の偉大さに太刀打ちすることは、誰にも不可能なように見える。彼は、1人の野球選手ができることについての、我々の認識の全てを打ち砕いた男である」と述べる。DH専任で2年連続3度目のMVPに輝くか。メジャーの歴史にまた新たな歴史を築くのか、注目される。
(Full-Count編集部)