“大谷翔平2世”は「オオタニになれない」 課せられた重圧…浮上した二刀流懐疑論

ロイヤルズから1巡目指名されたフロリダ大のジャック・カグリオーン【写真:Getty Images】
ロイヤルズから1巡目指名されたフロリダ大のジャック・カグリオーン【写真:Getty Images】

カグリオーンの比較対象に「オオタニを使うのはいい面と悪い面がある」

 14日(日本時間15日)に行われたMLBドラフト会議で、“大谷翔平2世”として注目を集めるフロリダ大のジャック・カグリオーン内野手がロイヤルズから1巡目(全体6位)で指名を受けた。二刀流の大器として大きな期待を寄せられている一方で、米メディアからは比較論争に一石を投じる声もあがっている。

 米メディア「ヤフースポーツ」のポッドキャスト番組「Baseball Bar-B-Cast」にてカグリオーンについての議論が交わされた。司会を務めるジェイク・ミンツ氏が「オオタニを使ってカグリオーンを宣伝するのは、いい面と悪い面がある」と言及。いい面としては「ショウヘイ・オオタニはどんな選手か分かるし、こうなる(大谷のようになる)可能性があると言うことができる」としている。

 今季のカグリオーンは、打者としては66試合に出場し打率.419、OPS1.419をマーク。NCAA(大学リーグ)タイ記録の9試合連続アーチ、フロリダ大年間最多の35本塁打、同大最長タイの30試合連続安打と出色の成績を残した。投手としても16試合に登板し、5勝2敗、防御率4.76、被打率.225と二刀流で活躍した。しかし、投打で実績を残したとしても、安直に大谷と比較することには“功罪”もあるとミンツ氏。

「でも、私は公言する。そうならない。もうこれを二度と見ることはない。オオタニは唯一無二で、誰であろうと彼と比較することは大きな負担だ」と、大谷の存在がカグリオーンにとってプレッシャーになるという。また、ドラフトの際は「TWP(Two Way Player)」で指名され、本人もロイヤルズもプロでの二刀流継続の意向を明かしているが、今後について「私たちは少し懐疑的だ」という。

 ミンツ氏は「(二刀流の選手ではなく)一塁手として登録するのであれば、将来の核となる選手に対して一番最初に『君を信じられないよ』と言っているようなものだ。でも、二刀流の選手だと言えば、(プロでプレーさせた)2か月後に『(二刀流選手として)プレーしない』と、伝えることができる」と語り、プライドを尊重したのではと推測。果たしてカグリオーンの今後はどうなるのか……目標に掲げる大谷のように、プロでも二刀流を続けるのか注目される。

(Full-Count編集部)

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