家の中でも“大谷自慢”「日々圧倒されていた」 息子が明かした元エ軍監督の素顔
ネビン監督の息子タイラーは今季からアスレチックスでプレー…父からは「プロの振る舞いも学んだ」
口角を少し上げて物腰が柔らかい話し方は、父そっくりだった。アスレチックスのタイラー・ネビン内野手は昨季までエンゼルスの監督を務めていたフィル・ネビン氏を父に持つ。父とは普段から野球談義に花を咲かせていた。現ドジャース・大谷翔平投手に「日々、圧倒されていたよ」と“親子会話”を明かしてくれた。
タイラーは今季、キャリアハイの6本塁打をマーク。終盤にかけて調子を崩し、ベンチを温めることも多いが、「日々出場しない中で常に準備をしておくという意味で、いい仕事ができていると思う」と前向きに捉える。エンゼルスを指揮していた昨季までは自らの“仕事”優先だったが、今は息子の指導に専念。敵地・エンゼルス戦を観戦することもあった。「今年はただ(僕のプレーを)楽しむことができている」と感謝する。
ネビン氏は2022年途中からエンゼルスの監督代行を務め、昨季1年間監督として指揮をとった。タイラーもそんな父の存在に敬意を示す。「野球面でとても助けてもらってきたが、グラウンド外での(物事の)対処法や、きちんとした練習の仕方や、プロとしての振る舞いについても学んだ」と振り返る。
2人の会話は野球の話が多かった。中でもネビン氏から大谷の“凄さ”を聞かされることも。「彼がどんなこともあまりに上手いことに、ただ衝撃を受けていた。本当さ」と笑う。ネビン氏が驚いていたのは、100マイル(約160.9キロ)を投げることや、本塁打を打つと言った部分だけではない。
「走塁もうまいし、いいチームメートでもある。数字に残らないような部分だね。とにかくなんでもできるし、父が今まで見たことがない、とても特別な才能だ」
ネビン氏は現在はどの球団にも所属せず、監督やコーチ業は“小休止”。「父は球界に戻りたがっているが、今年は来年に向けてただリラックスして楽しんでいる」。息子の指導をしながら、再びグラウンドに立つ機会を待っている。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)