大谷の止まらぬ記録ラッシュ 50-50以外も8部門で最多ペース…イチロー&松井超えも
史上初の50-50以外も…日本人最多116打点、56盗塁も射程圏内
“歴史的な快挙”が終わっても記録ラッシュは続きそうだ。ドジャースの大谷翔平投手は23日(日本時間24日)の本拠地・レイズ戦で史上最速となる126試合目で「40本塁打&40盗塁」を達成。史上初の“同時達成”というオマケ付きだったが、今後も期待される記録が迫っている。
まずは前人未到の50本塁打&50盗塁だ。40-40は過去にホセ・カンセコ、バリー・ボンズ、アレックス・ロドリゲス、アルフォンソ・ソリアーノ、ロナルド・アクーニャJr.が達成しているが、45-45は誰も到達していない。大谷は25日(同26日)の試合を終了した時点で、50本塁打、49盗塁ペース。45-45はこのままの調子を維持すればほぼ確実だろう。50-50も十分狙える位置にいる。
タイトル争いではブレーブスのマルセル・オズナ外野手と熾烈な3冠王争いを演じている。8月は打率こそ下げ、リードを許す形となったが、23日(同24日)から2試合で6打点を稼ぎ、打点はトップタイに浮上。2001年に記録した自己最多の100打点まで残り「6」。シーズン換算では2005年に松井秀喜氏が打ち立てた日本人最多の116打点に並ぶペースだ。
日本選手のシーズン記録でいうと、イチロー氏が達成した2001年の56盗塁も可能かもしれない。シーズンで見れば49盗塁ペースだが、1番に起用されるようになってからは盗塁数が増加している。後半戦は34試合で17盗塁をマーク。残り31試合でこのペースを維持すれば、56盗塁に到達する。
打点を含め8部門でキャリアハイペースだ。盗塁は2021年の26盗塁をすでに大幅に超えているが、自己最多46本塁打まで残り5本。148安打でシーズン183安打ペース。2022年の160安打超えはほぼ確実だ。他にも2021年の103得点も残り3、二塁打も2022年の30本に残り1本となっている。2023年の325塁打、2021年の80長打超えも迫っている。
史上初めてとなる指名打者によるMVP受賞の可能性も高まっている。自身初のサヨナラ満塁本塁打で40-40を決めた試合後、「(記録は)目的にならないように。勝つための手段として」と話していた。目指しているのはワールドシリーズ制覇ではあるが、今後もさまざまな記録を期待せざるを得ない。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)