侍U-18から漏れた本音「投げる球がない」 夏のヒーローが“プロ予備軍”に感じた恐怖
侍U-18高校代表は大学代表との壮行試合に1-7で完敗した
力の差を痛感した。「第13回BFA U18アジア選手権」に出場する侍ジャパンU-18日本代表は28日、ほっともっとフィールド神戸で行われた大学日本代表との壮行試合に1-7で敗れた。6安打1得点に抑えられ、14安打7失点と打ち込まれての完敗だった。
投打ともに大学生の高い壁の前に屈した。甲子園で躍動したスターたちが集結した高校代表だが、今秋のドラフトで即戦力候補として指名が期待される大学生たちには敵わなかった。指揮を執った小倉全由監督も「大学生の投手は中々打つのが難しいなと。ドラフトにかかるような良い投手の速球を見せてもらった。バッターもなかなか三振を取れませんしね」と脱帽だった。
改めて凄さを実感した。試合後のインタビューで高校代表の投手たちは、印象的だった打者の名前を挙げた。先発した京都国際・中崎琉生投手(3年)は3番・青山学院大の西川史礁外野手(4年)の名前を挙げた。「スイングが速く、甘い所に入ったらスタンドまで持っていかれると思いました」と振り返った。
決勝打を含む2安打2打点と躍動した大学屈指の大砲にはプロ注目の報徳学園、今朝丸裕喜投手(3年)も「スイングが力強かったのでびっくりしました」と驚愕。東海大相模の藤田琉生投手(3年)も「パワーもありながらミート力もある打者。最も自分が苦手とするタイプなので。その中でどれだけ勝負できるかは楽しみにしていました」と、バットを折りながらも左翼へ二塁打を許したスラッガーの名前を挙げた。
今朝丸と同じく報徳学園で日本代表の主将も務める間木歩投手(3年)が挙げたのは、5番・国学院大の柳舘憲吾内野手(4年)だった。「決めにいった変化球を全てかわされて、投げる球がない状況になりました。中々打ち取ることのできない打者だなと感じました」と本音を漏らした。
これ以上ない相手に、立ち向かったU-18日本代表。2大会ぶり6度目のアジア選手権優勝へ、この結果を糧に最高の結果で恩返ししたい。
(木村竜也 / Tatsuya Kimura)