宗佑磨が秘める“リーダーの自覚”「見守ってほしい」 引退ラッシュで激白「これからは僕らも」

オリックス・宗佑磨【写真:北野正樹】
オリックス・宗佑磨【写真:北野正樹】

オリックス・宗佑磨、T-岡田には「謎のどっしり感があるんです」

 好守好打でオリックスを支えたT-岡田外野手、安達了一内野手兼任コーチの現役引退を受け、内野のリーダー格である宗佑磨内野手が、2人の「技」と「戦う心」を継承していくと誓った。2014年ドラフト2位で横浜隼人高からオリックスに入団した宗にとって、2人は尊敬する選手であり、悩みを聞いてもらえる良き相談相手だった。

「一緒にプレーして『こういう場面はどうしたらいいんですか』など、何度も聞かせていただきました。いずれはくることだったのですが、2人が引退されるのはすごく寂しいですね」。2軍で調整中、炎天下の試合を終えた言葉のトーンが沈んだ。
 
 宗はオリックスがソフトバンクとの最終戦でサヨナラ負けを喫し、優勝を逃した翌2015年に入団。なかなか勝てない時代に中心選手としてチームを支えた2人をリスペクトしてやまない。

「Tさんには、謎のどっしり感があるんですよ。全然、ビビらないんです。何事にも驚かない。どっしりとしているから頼りになるんです。Tさんがファーストにいると、何でも捕ってくれるような一流のプレーヤーでしたし、バッターとしては一打でチームの流れを変えてくれる存在でした」

 安達の存在についても「頼りになりました。投手への声掛けやバッティングでは場面に応じたチーム打撃。多分、サインは出ていなくても自分で判断してやることができるし、そういう(ゲームの)流れを知っている選手でした」と尊敬の言葉を並べた。

 2人との思い出は「一緒に優勝することができたこと」だという。「10年間、一緒にやらせてもらって僕も寂しいのですが、いずれ来ること。体がボロボロになっても頑張っているという背中を見て、若手も頑張ろうとしてくれています。これからは僕らも頑張るので、そういう姿を見守ってほしいですね」。チームを引っ張る決意を新たにした。

○北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者1期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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