大谷翔平、打撃10部門で“自分超え” 46→54、26→58…打者専念論の再燃も
右肘手術で打者専念→54本塁打&130打点でリーグ2冠確実、日本人初のトリプルスリーも達成
【MLB】ドジャース 2ー1 ロッキーズ(日本時間30日・デンバー)
ドジャースの大谷翔平投手は29日(日本時間30日)、敵地で行われたロッキーズとの最終戦に「1番・指名打者」で先発出場し、4打数1安打1盗塁をマークした。打率.310はリーグ2位で3冠王はならなかったものの、54本塁打、130打点でリーグ2冠をほぼ手中に。日本選手初のトリプルスリーも達成した。右肘手術の影響で打者に専念した今季は、バットマンとして自己最高の成績を残した。
まずはシーズン終盤で独走状態となった54本塁打、130打点はキャリアハイ。エンゼルス時代の昨季まで2021年の46本塁打、100打点が自己最多だったが、大きく数字を伸ばした。1番を任されたこともあり、197安打と134得点もキャリアハイ。2022年の160安打、2021年の103得点から大きく伸ばした。打率.310もメジャー7年目で最高で、411塁打、99長打に38二塁打、5犠飛まで入れれば、実に打撃10部門で自己最高成績となった。
飛躍的に成績を伸ばしたのは盗塁だ。2021年の26盗塁から2倍以上の59盗塁。2001年イチローの56盗塁を抜き、日本人最多盗塁となった。例年9月は失速気味だったが、今年9月は107打数42安打の打率.393、10本塁打、32打点、16盗塁と成績を伸ばした。
3月下旬からキャッチボールを再開し、8月24日(同25日)にはブルペン投球を再開。来季は開幕から二刀流復活が期待される。アンドリュー・フリードマン編成本部長は「世界中で最も才能のある投手の1人。二刀流で多くの勝利を届けてくれるだろう」と投手・大谷の能力も信じて疑わない。
だが、ある米メディア関係者は「毎年3冠王を狙えるなら打者に専念する話が出てもおかしくない」と指摘する。打撃がすごすぎるあまりに打者専念論が噴出するとは……。なんとも皮肉なことだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)