大谷翔平は「日本人として見てない」 今永昇太が脱帽「大谷人という新しい人種」

カブス・今永昇太【写真:ロイター】
カブス・今永昇太【写真:ロイター】

今季は29試合登板して15勝3敗、防御率2.91

 カブス・今永昇太投手が29日(日本時間30日)、本拠地で行われるレッズとのシーズン最終戦の前に取材に応じた。「昨年のポスティングの時期から始まって今に至るまで、ものすごく早く時が流れたなという印象ですね」と怒涛の1年目を振り返りながら、ドジャース・大谷翔平投手についても言及。「同じ日本人として見てないです。僕は。彼は大谷人という新しい人種ですよ」と笑顔を見せた。

 DeNAから移籍1年目の今季は29試合登板して15勝3敗、防御率2.91の好成績を残した。この日は、メジャーリーグ機構(MLB)による今季活躍した選手をファン投票などで選ぶ「オールMLBチーム」の候補選手にもノミネートされた。それでも、「満足できるスタッツもあれば、そうではないところもあるので。すべてが良かったわけではないというところですね」と冷静に振り返った。

 新人王やサイ・ヤング賞でも投票上位に入る可能性もある。「自分としてはそういう対抗する相手に対して、物足りない数値というのがたくさんあるので。そういう候補に名前を挙げてもらえるとすればすごく光栄ですけど、素晴らしい選手の数字とかを見ると、こんなにすごいんだなと思わされることがたくさんありますね」と謙遜した。

 一方で「ルーキーというのはこちらのルールなので、それに則って僕がルーキーということは変わらないので。今年しかその資格がないので、もし取れるのであれば目指すべきものではあります」と、一度しかチャンスがない新人王への熱意も見せた。「僕は31歳なんですけど、22歳とか23歳になったような気分になれるので、そういう意味でも欲しい賞ではありますよね。若返りたいというそういう気持ちです」と今永らしい言葉も。

 また、大谷についても話が及んだ。今季は2度対戦し、大飛球を打たれたものの無安打に封じた。「トップオブトップの選手ではあるので。やはり一振りで流れを変える力のある選手なので。彼に投げるときはほんとに細心の注意を払って投げたなというそういう記憶がありますね」と対戦を振り返った。

 大谷はシーズン最終戦を前にして54本塁打と130打点はリーグ独走。打率も2位に入り、3冠王の可能性もある。今永は「同じ日本人として見てないです。僕は。彼は大谷人という新しい人種ですよ」と笑顔を見せ、「宇宙人っていうとほんとにいるかもしれないですからね。僕は大谷人と思ってますから。彼は唯一無二の存在です」と脱帽した。

「あのフィジカルを手に入れるのに、彼はおそらく、想像の中でしか話せないですけど。やはり10年とか20年の期間で考えて、おそらくルーキーからやってきたと思うんですよね」と、入念な計画を持って肉体づくりをしていたと推察。その上で「もう時間軸で言うと埋められないさというのはあるので。そういうことをコツコツやってきた凄さというか、そういう能力はすごいなと思います」と語った。

「ほんとに去年とか一昨年とかで得た技術ではないと思うので、その技術を取るためにあのフィジカルを作り上げた時間というのが、僕も今になってですけど、その時間とか、彼のような思考があって、彼のような考え方をしていれば、もっと自分もレベルアップできたんじゃないかと、取り返せないことですけど、これから先の勉強にはなりましたね」と、1歳下の大谷に最敬礼した。

(Full-Count編集部)

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