大谷翔平「シンプルに2勝するだけ」 敗退危機も逆転に自信「後がないという感覚自体がない」
大谷は地区シリーズ通算13打数3安打…打率.231
【MLB】パドレス 6ー5 ドジャース(日本時間9日・サンディエゴ)
ドジャース・大谷翔平投手は8日(日本時間9日)、敵地で行われたパドレスとの地区シリーズ第3戦に「1番・指名打者」で先発出場し、4打数1安打だった。5回には大飛球を飛ばしたが同点弾とはならず。試合は5-6で敗れ、パドレスにシリーズ王手をかけられた。試合後の取材に応じた大谷は「シンプルに2勝するということだけを考える。今日終わったことは終わったことで、明日切り替えて頑張りたいと思います」とコメントした。
5点を追う3回無死一塁、右腕キングにバットを折られながらも中前へ運んだ。地区シリーズ第1戦以来、8打席ぶりのヒットになった。その後、1死後のテオスカー・ヘルナンデスの満塁弾を演出。二塁から雄叫びをあげながら生還した。だが、あと1点が遠かった。5回先頭で左中間後方へ大飛球を打ち上げたが、中堅・メリルがキャッチ。MLB公式サイトのデータサイト「ベースボール・サバント」によると、本拠地ドジャースタジアムなら入っていた“幻のアーチ”だった。
8回には左腕タナー・スコットと対戦。しかし見逃し三振に倒れ、反撃とはならなかった。今シリーズではスコットに3打数無安打に封じられ、「もちろん素晴らしい投手ではあるので、こちら側がしっかりしたアプローチ、しっかりした状態で打席に立つことが一番大事」と、次の対戦機会に闘志を燃やした。
スタメン発表、打席中を通して大谷は容赦ないブーイングが浴びせられた。そして「Beat LA!(ドジャース倒せ!)」の大合唱。黄色のタオルがペトコパークを踊った。威圧的な空気ではあったものの、大谷は「盛り上がってて素晴らしかった。ポストシーズンだなと。ドジャースタジアムもそうですけど」と、7年目で初の大舞台を噛み締めた様子だった。
勝てば王手をかける一戦だったが、2回に守備のミスもあって6点を失った。しかしヘルナンデスの満塁弾などで追い上げた。シリーズは1勝2敗と追い込まれたが、大谷は「今日も劣勢からあそこまで追い上げましたし、そこは自信をもっていい」「チームの雰囲気はいいんじゃないかなと思いますね。短期決戦に臨むにあたって気合も入っているし、もちろん勝ちたいという気持ちも出ている。今日負けてはしまいましたけど、全体的な雰囲気はみんな勝ちに向かっているじゃないかなと思います」と、チームの雰囲気の良さも強調した。
後がない第4戦も敵地での一戦。それでも大谷は「2連勝すればいいゲームだと思って。後がないという感覚自体が今の僕にはないので、あとは2連勝すればOKと思ってやればいいかなと」と泰然自若だった。