「1627/1627位→記録なし」 年俸5億円も…藤浪晋太郎、2年目に待ち受けた“屈辱”

メッツ傘下の藤浪晋太郎【写真:Getty Images】
メッツ傘下の藤浪晋太郎【写真:Getty Images】

藤浪の契約は昨オフ全体80番目の金額だった

 飛躍の2年目のはずが、屈辱的なシーズンとなった。メッツ・藤浪晋太郎投手は今季メジャー昇格することなくレギュラーシーズンを終えた。マイナーでは33試合に登板して防御率5.94と結果を残せず、1年335万ドル(約4億9000万円)のメジャー契約で加入したものの、文字通り“貢献なし”の1年となった。

 昨年もシーズン序盤は低調な出足だったが、中継ぎへの配置転換を機に100マイル(約161キロ)超えのフォーシーム、スプリッター、スライダーの切れ味が増し、7月に地区優勝争いをしていたオリオールズへ電撃移籍した。移籍前は34登板で防御率8.57だったが、移籍後は30登板で防御率4.85。オフにFAとなり、メッツと1年335万ドル+出来高の契約を結んだ。

 ただ、春先から大きく躓く。オープン戦では5試合に登板し、0勝1敗、防御率12.27の不振。開幕1週間前の3月22日(日本時間23日)にマイナー降格が決まった。5月には右肩の張りで15日間の負傷者リスト(IL)に入り戦線離脱。その後60日ILへ移行し、復帰は6月下旬までずれ込んだ。そして7月には、負傷離脱したいた千賀滉大投手のロースター登録の兼ね合いもあって、メジャー出場前提となる40人枠から外す措置(DFA)も経験した。

 他球団移籍の選択肢もあったがメッツ残留を選択。藤浪は自身のSNSに「今シーズンは出だしから結果が出ず、野球人生で初めての怪我による長期離脱、そしてDFAと、毎日毎日、自分自身に期待しては裏切られ、失望し、それでも懲りずに新たな自分を求め期待する。そんな日々の繰り返しです(本文ママ)」と心境を吐露する場面もあった。

 昨オフに藤浪以上のメジャー契約を手にした選手は、ドジャース・大谷翔平投手など80人を数えた。トミー・ジョン手術からのリハビリ前提で複数年契約を結び、今季の登板が事実上不可能だった選手(ルーカス・ジオリト投手ら)もいたが、長期離脱者を除き、一度もメジャーに昇格できなかった選手は藤浪以外にいなかった。

 振り返れば昨シーズン、藤浪の勝利貢献度WARは投打合わせた1627人中、1627位の-2.1。“ワースト”からの脱却を目指したものの、結果は“記録なし”に終わった。藤浪はこのオフにも再びFAとなる可能性が高いが、果たして2024年オフの市場ではどう評価されるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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