巨人勢が担う“連覇”の鍵 井端監督は熱視線…期待を寄せる「すごく伸びた」逸材
初選出の吉川に井端監督「成長した姿を見せてもらえれば」
野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督が9日、東京都内で会見に臨み、11月9日に開幕する「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のメンバーを発表した。巨人からは岡本和真、吉川尚輝の両内野手ら4選手が選出。壇上で井端監督は巨人勢への期待への大きさをうかがわせた。
打順のイメージを問われた井端監督は「ユニホームを着る前に決めるとろくなことが起きないと思っていますので」と苦笑い。「やっぱりグラウンドでユニホームを着て練習を見て(決める)」と話すにとどめた。
しかし、4番については「やっぱり今のところは、可能性が高いのは岡本選手かなと思います」と述べた。今季、打撃の主要タイトル獲得はならなかったが、7年連続20発超となる27本塁打、83打点をマークした。4番として巨人4年ぶりのセ・リーグ制覇の原動力となり「WBCを経験して一回り大きくなった。非常に頼もしく見えてます」と信頼を寄せた。
岡本とともに昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場した大勢投手、戸郷翔征投手らにも期待。特に今季12勝8敗、防御率1.95で先発陣を牽引した戸郷については「与えられたところできっちり仕事をしてくれたらいいかなと思います。戸郷選手だったり高橋選手(中日)はWBCも経験していますので、投手陣を引っ張っていってほしい」と先発陣の中心として評価した。
初選出となった29歳の吉川尚輝内野手については、井端監督が巨人のコーチ時代にも指導した経緯がある。それだに「入団したときからポテンシャルはすごく高い選手。守備範囲は広いし、足もありますしね。その中で一番の課題は試合数をこなせなかったこと」と言及した。
それだけに全143試合に出場し打率.287、5本塁打、46打点に12盗塁などシーズンを通しての活躍は大きなプラス材料となった。特に守備での貢献度は高かった。指揮官は「今年は全試合に出場して体、気持ちとタフになったのかなというところでは、すごく伸びた選手の一人。今度はそれを日本代表として、成長した姿をみせてもらえればいいのかなと思います」と大きな期待を寄せた。
「侍ジャパントップチームは初めてで、とても光栄ですし嬉しいです。大会に向けてコンディションを整えていきたいです」と意気込んだ吉川。セ・リーグを制した巨人の4人衆が侍の舞台でも大暴れする。
(湯浅大 / Dai Yuasa)