大谷翔平はヒーローか戦犯か 監督会見も全15問のうち7問…米メディアから“集中砲火”

取材に対応したドジャース・大谷翔平【写真:小谷真弥】
取材に対応したドジャース・大谷翔平【写真:小谷真弥】

得点圏で5打数4安打も…大谷、ロバーツ監督の会見はともに「打撃不振」がテーマに

 ヒーローか戦犯か――。ドジャース・大谷翔平投手に、いよいよ7億ドル男の真価が求められる。メッツとのリーグ優勝決定シリーズ第3戦を翌日に控えた15日(日本時間16日)、敵地シティフィールドで記者会見。「良かったポイントを継続していくことが結果を残していく上では大事」と意気込みを語ったが、驚いたのは米メディアによる“圧力”だ。

 大谷の会見は米メディア、日本メディアの順で行われる。ここまでポストシーズン7試合に出場して打率.222、1本塁打、5打点。得点圏で5打数4安打と結果を出しているが、走者なしでは19打数無安打。さらに6試合ノーアーチ。米メディアによる11分間の会見は「打撃不振」がメインテーマとなった。

「打順を下げれば問題は解決するか」「ボール球を振っているのが苦戦の原因か」……。米メディアから矢継ぎ早に質問がぶつけられた。大谷は「打順に関しては僕の仕事ではない。その時になったら柔軟に対応していこうかなと思います」「ストライクゾーンの管理に関しては、そこまで大きくずれていないかなと思います」などと回答。淡々と、何より真摯に答えていたのが印象的だった。

 大谷の会見から20分後。デーブ・ロバーツ監督の記者会見が行われた。米メディアによる15問の質問のうち、実に7問が大谷関連の質問だった。あまりにも大谷に関する質問が続いたからか、米記者たちも「ショウヘイについてもう1問」「ショウヘイの話に戻るけど」とクッションを置いて切り出していた。

 ロバーツ監督への質問内容も酷だった。「走者を置いた場面で打てていない。打順変更の考えは?」「ボンズやAロッド、ジャッジら大物がポストシーズンで打ててないのはなぜか?」。まるで連続打席無安打が続いているかのような質問だった。ロバーツ監督は「ショウヘイを4番や3番にすることはあり得ない」「逆にデビッド・オルティスの素晴らしさを目の当たりにした」などと回答していたが、米メディアはドジャースの浮き沈みは大谷のバット次第と見ているのは確かだ。

 1勝1敗のタイで迎えるニューヨークでの3連戦。初めてのポストシーズンだから、最低気温1桁台で寒いから、3時間の時差がきついから……。そんなことは言ってられない。ワールドシリーズへの切符をつかむべく、メッツを、そして敵地ニューヨークを黙らせる豪快なアーチショーを期待したい。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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