ド軍“一強時代”に「不公平な戦い」 不満の声も…元MLB選手が正当を主張するワケ

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督【写真:ロイター】
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督【写真:ロイター】

ジャイアンツFAのスネルと5年276億円で合意報道

 ジャイアンツからFAとなっていたブレイク・スネル投手がドジャースと5年1億8200万ドル(約276億円)で契約に合意したと26日(日本時間27日)、米複数メディアが報じた。世界一チームが大型補強に乗り出したが、“球界格差”にさまざまな意見が上がっているようだ。

 米メディア「ジョムボーイ・メディア」のポッドキャスト番組「クリス・ローズ・ローテーション」で、司会を務めるクリス・ローズ氏がスネルのドジャース合意報道を紹介。「視聴者から興味深いポストをいただきました。シーズンチケットを持つパイレーツファンのスティーブン・ブルーノさんは、格差(の抑制)が全く機能しないのなら応援するのはバカバカしいと、投稿していました」とファンの意見を伝えた。

 さらに「ドジャースは2023年オフからすでに5人と1億ドル(約152億円)以上の契約を結んでいます。これはその他(29球団)と同じ数字です。少し失望させるようなことだと思います。どこのチームを応援していようが、(戦うときは)いい勝負になることを望んでいます。でも、(実際は)不公平な戦いなんです」と大谷、山本、グラスノー、スミス、スネルと続々大型契約を結んでいることを挙げた。

 元ツインズのトレバー・プルーフ氏は「チケットは安くないので、気持ちは理解できます。パイレーツは現時点でオールインしないのは、ファンとしてはとても不満が溜まることです」と心境を慮りつつ、「適任を雇えば(資金力がなくても)毎年のように戦えるチームを作ることはできます。ガーディアンズ、ブルワーズ、レイズなどがその例です。ドジャースは次元が違うレベルにいるかもしれませんが、彼らだって(FAで選手獲得した以外に)育成、ドラフト、トレード、スカウトをうまく成し遂げたのでこの立ち位置にいるのです」と主張した。

 それゆえに「(資金力のあるドジャースが存在していることは球界にとって)問題ないと思います。毎年勝つことは無理ですし、(ドジャースがもたらす)エンターテインメントの要素を評価しないといけませんし、(球界は)もっと盛り上げるべきです。(MLBは)エンターテインメントビジネスなんです。強いチームも、弱いチームもいた方がいいんです」と指摘した。

「その通りです、スネルと契約合意をしたことで、ドジャースはより狙われる存在になりました。それは素晴らしいこと。10月になったら、他球団のファンはこういうチームを打ち負かしてやりたいと思うものです。(狙われるチームの)ファンもそれを望んでいるのです」とローズ氏も語る。“一強時代”とみられる来季、どんな戦いをするのだろうか。

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