宮城大弥に芽生えた“エースの信念” 積み重ねた実績…受け継ぐ「18」の魂

オリックス・宮城大弥【写真:北野正樹】
オリックス・宮城大弥【写真:北野正樹】

宮城大弥「積み重ねた信頼を少し持っていただけた」

 実績で信頼を積み重ね、真のエースに向かう。来季から岸田護監督や山本由伸投手(ドジャース)の背番号「18」を受け継ぐオリックス・宮城大弥投手が、チームを勝たせる投球を誓った。

「どの数字でもキャリアハイを残したいですね。自信はないですが、やらなければいけないと思っています」。プロ6年目のシーズンに向け、宮城が目を輝かせた。

 昨季は5月に左胸を痛めて約1か月半、戦列を離れた。それでも20試合に登板。規定投球回に1回1/3足りず最優秀防御率のタイトルは逃したが、投手陣の柱としての責任は果たした。それでも「(タイトル争いをするために)投げさせてもらったに等しいと思っています」とおごりはない。

「中嶋(聡)前監督には、ファームを含めると5年近く見ていただきました。その中で積み重ねた信頼を少し持っていただけたのかな、とシーズン後半、特に最後のタイトル争いでは感じました」。故障明けで、コンディションを注視しながら登板機会を増やしてタイトル争いをサポートしてくれたことに感謝の気持ちを表す。

 5年間の通算成績は92試合登板で42勝26敗、防御率2.51。「16」もの勝ち越しで、チームの3連覇に貢献してきた。「すごいとは思わないですね。勝たせてもらっている勝ちが多いですし、むしろそっちの方が多いです。自分がチームを勝たせたという方が、圧倒的に少ないです」。謙虚さを忘れず、信頼される投手を追い求める。

○北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者1期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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