球界のエースが電撃移籍、怪我に苦しむ超人 プロ12年目で初の美酒…「88年世代」の明暗

巨人と契約した田中将大、巨人・坂本勇人、ソフトバンク・柳田悠岐(左から)【写真:小林靖】
巨人と契約した田中将大、巨人・坂本勇人、ソフトバンク・柳田悠岐(左から)【写真:小林靖】

88年世代トップの田中は楽天を自由契約、巨人移籍が決まった

 楽天から自由契約となり、巨人入りした田中将大投手は25日、都内ホテルで入団会見を行った。プロ18年目の今季は初のシーズン未勝利に終わり、日米通算200勝へあと3勝のまま。「3勝で終わる気はありませんし、一つでも多く貢献したい。まだまだ自分自身はできるということを証明したい」と意気込みを語った。

 田中将はプロ野球界の中心として活躍してきた「88年世代」の一人。今季は分岐点を迎える選手が多かった。田中将と少年野球チームで同僚だった巨人・坂本勇人内野手は今季から本格的に三塁転向。チームはリーグ優勝したものの、打率.238、7本塁打、34打点と物足りない成績に終わった。

 怪我に苦しんだのがソフトバンク・柳田悠岐外野手だ。5月末に右脚を痛めて1軍復帰までに約4か月。36歳はチーム最年長。7年契約6年目の来季は一からレギュラー取りに挑む。中日・大野雄大投手は、左肘手術明けだった今季わずか2勝に終わった。

 広島・秋山翔吾外野手は移籍3年目で最多の138試合出場。主に1番打者として打線を引っ張り、チームトップ、リーグ5位の打率.289をマークした。守備でもシーズン無失策でゴールデングラブ賞を獲得。日米通算2000安打(NPB1723安打、MLB71安打)へも、あと206本となっている。

 12日に36歳となったばかりのDeNA・宮崎敏郎内野手は存在感を見せた。昨季は首位打者に輝き、今季は打率.283、14本塁打、56打点。度重なる故障に苦しみながらも、チームの日本一に貢献。大学、社会人を経て24歳でプロ入り。遅咲きの部類に入るが、プロ12年目で初の美酒となった。

 西武の増田達至投手は今季限りで現役引退した。来年は37歳シーズン。分岐点を迎えた88年世代が、もう一花を咲かせるところを期待したい。

(Full-Count編集部)

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